...――世の中といふものは實に微妙に推移して行くものだと僕は思ふね...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...色は茶褐、緑青、黄土などが、微妙に混り合い、深く火口に達している...
梅崎春生 「幻化」
...顔ほど微妙に其人の内面を語るものはない...
高村光太郎 「顔」
...何かしら微妙に変って来たせいか...
太宰治 「グッド・バイ」
...稍々(やや)微妙に過ぎ難解に感じられることが無いではなかった...
中島敦 「章魚木の下で」
...微妙に動かしながら...
中谷宇吉郎 「異魚」
...そして微妙になつて行きます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...奉公人のやうに使つてをりますが」平次の問ひが次第に微妙に精緻(せいみつ)になつて行くのを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...見るとモオリーは一寸一寸と微妙に泥の中へ沈んでいる...
久生十蘭 「南部の鼻曲り」
...確かにそうですね、とゆっくり言われ、考え込むように、「あなたの言った通り、微妙に違います...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...この問題が実に微妙に悲喜劇的に現われる...
宮本百合子 「明日をつくる力」
...作者の非プロレタリア的現実把握が微妙に右の一二行によって暴露されている...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...あとは微妙に暗く...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...実に微妙にちがうものですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...微妙に生活の又ほかの面からの影響とも交錯していると思う...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私のくらしもいろいろ微妙にディテールが変化いたします...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...場内は絶えず微妙に変転するので...
横光利一 「旅愁」
...くねくねと微妙に動いたかと思うと...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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