...やつとこさと起き出して開けてくれたよ」この考へ方の微妙さは八五郎の太い神經ではわかりませんが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...右腕の振動の微妙さはそれによってそこなわれはしますが」そして...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...その微妙さに学生は気付かなかった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...このように遺伝の作用をも内にはらむ人間の生命の生物としての構成の微妙さを私たちに知らせるのは生理学であろうが...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...*或時には余り朗らかとも云えぬ情慾を混えた夫婦の愛を経験して見ると親子の愛まして 自分と父との仲にあるような 父親の愛(いつ)くしみの微妙さを 思う...
宮本百合子 「五月の空」
...あなたは眼というものの微妙さをおどろき直すような感動でお感じになったことがあるでしょうか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...微妙さで感動から胸をしめられ涙を流すときもあり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...最も低い科学性(自然の美への感動や愛や人間感応の微妙さへ十分ゆきわたらない)に立ちやすくて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...やはり人間の体と自然との関係の微妙さを経験によってつよく感じているたちですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...現実のリアルな内容というものが作用して来る来かたの微妙さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...微妙さお分りのことと存じます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そこに在るしか在りようがないという自然の微妙さに制約されているのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...似たもの夫婦ということの微妙さもいろいろと感じます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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室生犀星 「愛の詩集」
...つまりその二人の美の微妙さは誰の中でもあるが...
室生犀星 「故郷を辞す」
...譬(たと)えようもない微妙さでなみうち痙攣(けいれん)した...
山本周五郎 「薊」
...なか/\さう簡單に言ひのけられない複雜な微妙さをこの山の持つてゐるのを感ぜずにはゐられなくなつてゐる...
若山牧水 「樹木とその葉」
...脚のほそさ、糞を落す微妙さ、そして其処に一羽の友が飛んで来ると一緒にくるくるところがる様にまって行った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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