...顎の美しさは最も彫刻的の微妙さを持つ...
高村光太郎 「人の首」
...血肉のつながりの微妙さを此事件に於て味ふた...
種田山頭火 「其中日記」
...疎(うと)ましいものにも見えた」「…………」平次の説明の微妙さに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...右腕の振動の微妙さはそれによってそこなわれはしますが」そして...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...やはり人間の体と自然との関係の微妙さを経験によってつよく感じているたちですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...現実のリアルな内容というものが作用して来る来かたの微妙さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あれは批評の精神状態の微妙さで屡思いかえされます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...似たもの夫婦ということの微妙さもいろいろと感じます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...つまりその二人の美の微妙さは誰の中でもあるが...
室生犀星 「故郷を辞す」
...迅(はや)い羽捌(はねさば)きの微妙さに...
室生犀星 「姫たちばな」
......
室生犀星 「星より來れる者」
...譬(たと)えようもない微妙さでなみうち痙攣(けいれん)した...
山本周五郎 「薊」
...筋の複雑、微妙さと、解決の痛快皮肉さは恐らく前代未聞だろうと思うがね...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...古人の研究の微妙さ又は鼻の表現研究の面白さに思わず一膝進めたくなる位であります...
夢野久作 「鼻の表現」
...その際、語彙、統語法、散文のリズム、各部の比率、語調の微妙さ、転換における優美さと尤もらしさ(場面から場面へ、緩徐で細かなアクションからある程度のタイムスパンに渉る素早く大雑把なアクションへ、及びそれらの逆……等……等……等)、開幕・終結・クライマックス等がどの程度効果的か、ドラマチックなサスペンスと感興、あり得そうな話だという感じと雰囲気、及び様々な他の要素に注意を払う...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「怪奇小説の執筆についての覚書」
...なか/\さう簡單に言ひのけられない複雜な微妙さをこの山の持つてゐるのを感ぜずにはゐられなくなつてゐる...
若山牧水 「樹木とその葉」
...脚のほそさ、糞を落す微妙さ、そして其処に一羽の友が飛んで来ると一緒にくるくるところがる様にまって行った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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