...その静かで幽かなうちに強い緊張みのある咽び顫うような微妙さをもつのは能楽唯一の境地で...
上村松園 「簡潔の美」
...その融合の微妙さとその展開の為方の緊密にしてしかも回転自在な構成の美しさとに観る者は打たれる...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...顎の美しさは最も彫刻的の微妙さを持つ...
高村光太郎 「人の首」
...血肉のつながりの微妙さを此事件に於て味ふた...
種田山頭火 「其中日記」
...それによって自然の工(たくみ)の微妙さを知るに止まらず...
中谷宇吉郎 「雪」
...疎(うと)ましいものにも見えた」「…………」平次の説明の微妙さに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...男の匂ひ」十八娘の鼻の微妙さは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なにからなにまで請願どおり運行する仏生の微妙さにいまさらのようにおどろき...
久生十蘭 「新西遊記」
...現実のリアルな内容というものが作用して来る来かたの微妙さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...微妙さお分りのことと存じます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この関係の微妙さと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...年とともに益豊富なニュアンスを加えてまざまざとして来るというのは又何と人間の心の微妙さでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この女にこれまで見ることのできない微妙さが...
室生犀星 「童子」
......
室生犀星 「星より來れる者」
...女のからだの微妙さについて繰返した...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...その際、語彙、統語法、散文のリズム、各部の比率、語調の微妙さ、転換における優美さと尤もらしさ(場面から場面へ、緩徐で細かなアクションからある程度のタイムスパンに渉る素早く大雑把なアクションへ、及びそれらの逆……等……等……等)、開幕・終結・クライマックス等がどの程度効果的か、ドラマチックなサスペンスと感興、あり得そうな話だという感じと雰囲気、及び様々な他の要素に注意を払う...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「怪奇小説の執筆についての覚書」
...なか/\さう簡單に言ひのけられない複雜な微妙さをこの山の持つてゐるのを感ぜずにはゐられなくなつてゐる...
若山牧水 「樹木とその葉」
...脚のほそさ、糞を落す微妙さ、そして其処に一羽の友が飛んで来ると一緒にくるくるところがる様にまって行った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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