...もとより微々たる一茎一枝の草樹に比すべからず...
石川啄木 「閑天地」
...シヤミセンガイやオウムガイの様な何所の隅に生きて居るか分らぬ程の微々たる生活を営んで居るものは...
丘浅次郎 「人類の将来」
...木彫りがこんなに微々として振(ふる)わぬに反して...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...春芳は三百に近い土地の置家のなかでは微々たる存在であり...
徳田秋声 「縮図」
...もって社会に誇るの工業といえどもかのワーテルロー〔一八一五年〕のときにあたりては実に微々たる幼稚の姿なりしことを...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...凡てのものの中心であった自分自身が微々たるものになって...
豊島与志雄 「大自然を讃う」
...なんと微々たるものであらう!ジイドの作品を通覧すると...
中原中也 「アンドレ・ジイド管見」
...一方は房総半島の漁村の微々たる沃度会社からノシ上げ...
久生十蘭 「魔都」
...微々たる群小詩人の一人に過ぎぬ私も夢の中で二三の詩の構想を得たばかりに...
堀辰雄 「鳥料理」
...いつの間にか彼女も微々たる「お伽噺」の端役に変つてゐた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...まことに微々たるものであった...
宮本百合子 「合図の旗」
...かくのごとき微々たる片隅の生存まで...
柳田国男 「雪国の春」
...微々として笑うのみでそうでないとは決して答えなかった...
柳田国男 「雪国の春」
...大名の中では微々たる小藩であったが...
吉川英治 「剣難女難」
...実に微々(びび)たるものでしたが...
吉川英治 「三国志」
...極めて微々たる量を...
吉川英治 「三国志」
...歩卒十数名という微々たる残軍の列はこうして北ノ庄へ落ちて行った...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかしそれにしても彼の軍隊は微々たるものである...
和辻哲郎 「鎖国」
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