...しかして人間の生来の利他心は実に微々たるもので...
丘浅次郎 「人道の正体」
...けれども俺(おれ)その者(もの)は至(いた)って微々(びび)たるもので...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...割合世間に名が広まらないで依然として微々たる有様である...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...微々たるものになった...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...「やつはあんたが積んでもこっちの微々たるものを取るはずだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「株式仲買人」
...春芳は三百に近い土地の置家のなかでは微々たる存在であり...
徳田秋声 「縮図」
...凡てのものの中心であった自分自身が微々たるものになって...
豊島与志雄 「大自然を讃う」
...微々たる自分の生を静に見守ることによって...
豊島与志雄 「大自然を讃う」
...ところで現今精神的渇望だの信念だのの方は微々たるものであるので...
中原中也 「詩と現代」
...わが詩の伝統は未だ微々たるものである...
中原中也 「詩と其の伝統」
...こんな微々たる商人にすっかり邪魔にはいられるにはあまりに自分の問題は重要なように思われたので...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...一方は房総半島の漁村・廃物利用の微々たる沃度会社からのし上げ...
久生十蘭 「魔都」
...一方は房総半島の漁村の微々たる沃度会社からノシ上げ...
久生十蘭 「魔都」
...之を此微々たる私立學校に任ぜんとするは...
福沢諭吉 「帝室論」
...じつに微々彷彿としてただ僅かに麝香の香いの気がするかのように感ずる程度にすぎなく...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...大名の中では微々たる小藩であったが...
吉川英治 「剣難女難」
...よくよくわが織田軍の戦力も精いっぱいとなってやむなく微々たる条件で和に応じたという印象を世上に与える...
吉川英治 「新書太閤記」
...微々たる地方の一小官だが...
吉川英治 「平の将門」
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