...本所番場町七六森長七方の二階三疊の座敷に起臥し居る微々たる一職工なるが...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...現に万物の霊なる人間社会では人道の行なわれることの微々たるに反し...
丘浅次郎 「人道の正体」
...しかして人間の生来の利他心は実に微々たるもので...
丘浅次郎 「人道の正体」
...然(け)れども俺(おれ)其者(そのもの)は至(いた)つて微々(びゞ)たるもので...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...けれども俺(おれ)その者(もの)は至(いた)って微々(びび)たるもので...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...どんなに微々たる一商店にもそれ相当の...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...まだ微々たる借家住居(ずまい)をしているようでは気の毒だ...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...彼の損害なぞは真(ほん)の微々たるものに過ぎなかつたが...
徳田秋声 「のらもの」
...彼らが微々たる人物であればあるほど...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もっとも微々たる人々から...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...――最も微々たる者でもこういう事情は少なくとも一部分はわかっているのだが――裁判所に何か改善を持ちこむなり...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...こんな微々たる商人にすっかり邪魔にはいられるにはあまりに自分の問題は重要なように思われたので...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...そのうちに微々(とろとろ)と蝋燭が燃え縮まり...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...一方は房総半島の漁村・廃物利用の微々たる沃度会社からのし上げ...
久生十蘭 「魔都」
...微々たる群小詩人の一人に過ぎぬ私も夢の中で二三の詩の構想を得たばかりに...
堀辰雄 「鳥料理」
...まことに微々たるものであった...
宮本百合子 「合図の旗」
...微々たる発明であるだけに...
柳田国男 「木綿以前の事」
...微々たる兵数だ...
吉川英治 「新書太閤記」
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