...紅葉でさえが当時はなお微々として...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...現に万物の霊なる人間社会では人道の行なわれることの微々たるに反し...
丘浅次郎 「人道の正体」
...微々たるものになった...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...春芳は三百に近い土地の置家のなかでは微々たる存在であり...
徳田秋声 「縮図」
...彼の損害なぞは真(ほん)の微々たるものに過ぎなかつたが...
徳田秋声 「のらもの」
...長崎の微々たる小吏でありながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんな微々たる商人にすっかり邪魔にはいられるにはあまりに自分の問題は重要なように思われたので...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...そのうちに微々(とろとろ)と蝋燭が燃え縮まり...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...未熟な無経験な記者の力は誠に微々たるもので...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...三十一 和算と後の実験学科和算時代には数学のみ栄えて実験学科は微々として振るわなかったのに...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...まことに微々たるものであった...
宮本百合子 「合図の旗」
...微々たる発明であるだけに...
柳田国男 「木綿以前の事」
...双六は微々たる遊戯の具に過ぎないが...
山本笑月 「明治世相百話」
...微々として振わなかった日本の法医学界に...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...極めて微々たる量を...
吉川英治 「三国志」
...微々たる山間の一武族であっただろう...
吉川英治 「私本太平記」
...微々たる兵数だ...
吉川英治 「新書太閤記」
...よくよくわが織田軍の戦力も精いっぱいとなってやむなく微々たる条件で和に応じたという印象を世上に与える...
吉川英治 「新書太閤記」
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