...秀吉を御落胤(ごらくいん)にしたりする...
芥川龍之介 「西郷隆盛」
...それに秘密の御落胤というのであるから...
江見水蔭 「備前天一坊」
...隠居所の御客人はアレこそ当国の太守、少将様の御落胤、奥方様御付きの御腰元鶴江(つるえ)というのに御手が付いて、どうやら妊娠と心づき、目立たぬ間にと御暇(おいとま)を賜わった...
江見水蔭 「備前天一坊」
...これが支度金で出世が出来ると備前の太守の御落胤を売物にして...
江見水蔭 「備前天一坊」
...侍女(こしもと)に御手が付いて御落胤まである仲だ...
江見水蔭 「備前天一坊」
...「御落胤に相違御座りませぬ」信祝は...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...御落胤か、偽(いつわ)り者か、問答しながら、顔色を見ようと――うまうま篏(はま)った」と、伊賀亮は、俯いて、眼を閉じた、越前守が、伊賀亮へ「飴色網代の駕(かご)へ、何故(なぜ)、許しもなく御乗り召さる」と、いった口調は、返答によっては、差置(さしお)かぬぞ、という鋭さが含まれていた...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...人々はそれを伊賀亮が、何(ど)う捌(さば)くか?、この問答が一期(ご)の浮沈であると、心臓を喘(あえ)がせながら、血を冷たくさせながら、全身的の緊張で、聞入ったが――天一坊が、御落胤ならば、飴色であろうと、三つ葉葵であろうと、そんな事は、末(すえ)の話であった...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...御落胤と認めるより外(ほか)に...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...御落胤だって――」「然し...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...自分が、本当に御落胤か、ちがっているか?、山内伊賀亮に、そういわれると、そういう気もしたが、越前守に「宝沢」と、呼ばれると、氏(うじ)も、素性(すじょう)もない宝沢という気もした...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...かかる者を御落胤として認める事は...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...まるでおれが大名の御落胤(ごらくいん)かなんぞのように聞えるぜ」「みんなは本気で心配してるんだよ」「どうして」と栄二が問い返した...
山本周五郎 「さぶ」
...どこかの大名の御落胤くらいは出て来るかもわからない...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...いや御落胤様のお側近くお仕え奉り...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...そうして御落胤を伴れて出て来た...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...あたあた」御落胤はまっ蒼になり...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...とにかく愛子は某富豪華族の御落胤で...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
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