...女ばかりの世帯だと思って出入りの御用聞きまで人をばかにするんですのよ」葉子はそう言い言い眉(まゆ)をひそめた...
有島武郎 「或る女」
...見知り越しの御用聞き位のものですわね」女中の一人が別の女中の方を見て同意を求める様にいった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...この文士村の知名の方々へも御用聞きに伺いまして...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...これも原理として御用聞きというものはすべきものではない...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...今日の御用聞きの実状を見ますと...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...御用聞きを廃したわけです...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...一種の御用聞きをつとめるのです...
太宰治 「虚構の春」
...商人が御用聞きに来るのをうっかり忘れるようなときには...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...魚屋と八百屋は御用聞きが来て...
豊島与志雄 「花子の陳述」
...ただの御用聞きでは...
野村胡堂 「胡堂百話」
...女御用聞きといはれた美しいお品を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...高山の御用聞きが網を張ってるんだ...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...手紙をお書き今に三河やの御用聞きが来るだろうからあの子僧に使ひやさんを為(さ)せるが宜(い)い...
樋口一葉 「にごりえ」
...王子が御用聞きにお出ましになられた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...石松が帰って来たぞ」S=奥座敷土地の御用聞き...
山中貞雄 「森の石松」
...「あれはどうやら、ね」と徳さんは或るとき囁(ささや)き声で告げた、「高利貸の出前持ち、じゃなかった、御用聞き、でもないか、つまり貸し金の取立てをやるやつさ、なんというのか、ね、――島さん夫婦の話しているのを聞いたんだが、どうもそんなようなからくりだとにらんだ、ね」「どうもおかしい、あっしにはちょいと腑(ふ)におちないんだが」徳さんはべつのときにまた囁いた、「あれは高利貸しのお先棒じゃない、どうも探偵社のようなところへ勤めてるらしい、ね、探偵社の勧誘員かなにかだとにらんだ、それが慥かなところらしいよ」彼は次には、島さんを三百代言だと推察し、次にはなにか汚職関係で警察に手配されているため、こんなところに身をひそめているらしい、とにらんだ...
山本周五郎 「季節のない街」
...通りすがりの御用聞きが懐から目薬を出して...
横光利一 「旅愁」
...(――お可久様(かくさま))近所の者や御用聞きは...
吉川英治 「魚紋」
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