...「鼻って誰の事です」「君の親愛なる久遠(くおん)の女性(にょしょう)の御母堂様だ」「へえー」「金田の妻(さい)という女が君の事を聞きに来たよ」と主人が真面目に説明してやる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...死にたくなったりしては駄目よ」御母堂が...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「ええ」御母堂が...
久生十蘭 「キャラコさん」
...こういう御境界は前々から知れ切っていたから、一人旅の遍路の笠にも同行二人と書きつけるごとく、いやまた唐(から)の車は一輪で用を弁ずるがごとく、右は失っても左さえあれば、一個をもって二個の役を果すべき証跡(しょうせき)を二人からさまざまに申上げ、御親類一同も御納得になったことであったが、今日という今日になって、御母堂の筋から、外科の施術をとりやめて散(ち)らす方を考えよと、取次をもって仰せだされた...
久生十蘭 「玉取物語」
...どうか御母堂の御意見を聞かせて下さい」「わたくしにはわかりません」と慶月院は静かに云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「いま御母堂にお話し申したのですが...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...「御母堂さまのお目にとまるのじゃ...
吉川英治 「新書太閤記」
...御母堂までこれへ遣わされてまでの御誠意に対しても...
吉川英治 「新書太閤記」
...わけて御母堂さまには...
吉川英治 「新書太閤記」
...「北の丸さま」「御母堂様――」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...御母堂様から」「聞いてくれ...
吉川英治 「新書太閤記」
...いと幼いお子たちや御母堂もあるとのこと...
吉川英治 「新書太閤記」
...――秀吉の手許に、一分一厘も残しおくに及ばぬぞ」そこへ、奥の侍女(こしもと)が来て、「御母堂さまが、一刻(いっとき)の間も早う、御無事のお顔見たいと、待ちかねておいでなされまするが」「おお今参る...
吉川英治 「茶漬三略」
...「久しぶりよの」御母堂も...
吉川英治 「茶漬三略」
...頼先生の手許にいつぞや御母堂から贈られた杖があるそうである...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...私の母と御母堂との関係やら近藤家のことを略記いたしますと...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...近藤真琴の妻真樹(まき)(前名幸子(ゆきこ))が御母堂の母上の御姉妹です...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...(中略)――貴方様の御母堂は...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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