...彼(あ)の子と彼(あ)の御母さんと――齡が三十も違つてゐてね...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...御母さんが聞かん...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...御母さんには解らないよ...
夏目漱石 「行人」
...「いつ頃(ごろ)から雨が降り出したか御母さんはちっとも知らなかったよ」母はさも愛想(あいそ)らしくまた弁疏(いいわけ)らしく口を利(き)いて...
夏目漱石 「行人」
...御母さんとかい」芳江の笑い声の間にはたしかに...
夏目漱石 「行人」
...御父さんも御母さんもついていらっしゃるんだから」と訓戒でも与えるように云って聞かせた...
夏目漱石 「行人」
...御母さんと露子は同時に「おやまあ!」と申し合せたような驚き方をする...
夏目漱石 「琴のそら音」
...しかし取り残された御母さんはそうは行かぬ...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...御母さんは今に浩一(こういち)が帰って来たらばと...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...これでも上がって来ないなら御母さんの方からあとを追いかけて坑の中へ飛び込むより仕方がない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...久し振りに御母さんを慰めてやろう? 慰めに行くのはいいがあすこへ行くと...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...その時御母さんはせめて気立ての優しい嫁でもおりましたら...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...御母さんの仰(おお)せには「近頃一人の息子を旅順で亡(な)くして朝...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...おれが死ぬと御母さんの厄介(やっかい)にならなくっちゃならないぞ...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...「御母さんが是非千代ちゃんを貰えというのも...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...「じゃ御前の本当の御父さんと御母さんは」健三は厭々(いやいや)ながら同じ答を繰り返すより外に仕方がなかった...
夏目漱石 「道草」
...御父ッさん? 御母さん?」健三は彼女の意を迎えるために...
夏目漱石 「道草」
...即ち妻に向って「あなたは今日より私の御母さんで御座います」という宣言をするのである...
穂積陳重 「法窓夜話」
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