...「御新造の家が建った」...
...「御新造の改正案を提案する」...
...「御新造の着物を注文する」...
...「御新造の地位を手に入れる」...
...「御新造の神殿を建立する」...
...その得意先(とくいさき)の一軒で橋場(はしば)の妾宅(しょうたく)にいる御新造(ごしんぞ)がお糸の姿を見て是非娘分(むすめぶん)にして行末(ゆくすえ)は立派な芸者にしたてたいといい出した事からである...
永井荷風 「すみだ川」
...「何だえ御新造」「連れの人がほどなくこれへ見えますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...「あッ、これだこれだ、どこにありました」「それを言う前に伺っておきますが、御新造は、その晩外へ出なかったでしょうな」「え、風呂場からお父様をここへお運びして、それからズッとつき切りでございました」お冬は救いの綱を手繰(たぐ)るように、おどおどしながら言い切ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御新造樣に御取次を願ひます」三好屋の隱居は茶人帽(ちやじんばう)を脱いで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「親分、まだ幻の民五郎が家の中に居たらどうしましょう、捜してみて下さいませんか」「大丈夫ですよ、御新造、その大きな足跡は大一番の草鞋(わらじ)を履いて付けた跡で、帰りにはそれを脱ぎ捨ててしまいましたよ」「まア」「ちょっと待って下さい」平次は庭下駄を突っかけて、しばらく縁の下から庭の植込みを捜しておりましたが、やがて、仁王様の草鞋のような、大きな泥草鞋を一足ブラ下げて帰って来ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「あ、御新造様、面目次第もございません」*ガラッ八が勇太郎をつれて帰ったのは、それから一刻(いっとき)も後のことでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「御新造(ごしんぞ)さんと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御新造さんと約束をしたことがありゃしませんか」「と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...明日にも來てくれるやうにといふ言傳(ことづて)を頼まれましたので」「その仕入の金といふのは?」「竹原屋の御新造が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...年が若くて思ひやりのある御新造のお酉さんを頼りにして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...米吉さんと言つたね」「へエ」「お前は御新造のお染さんの本當の弟か」平次は突つ込んだことを訊きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...とりわけ御新造さんがやかましいので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「あ、御新造様、あれは何んで御座いましょう」お石の頓狂な声に驚かされて、石畳の上にお鳥は立ち止ります...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...御新造(ごしんぞ)さんも手伝えば...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...彼(か)のそゝくさ男(をとこ)を始(はじ)めとして女中(ぢよちゆう)ども一同(どう)旦那樣(だんなさま)御新造樣(ごしんぞさま)と言(い)へば...
樋口一葉 「うつせみ」
...奥さん階級や御新造連が毛布ほどの奴を三角に折って着用...
山本笑月 「明治世相百話」
...……さあ? 御新造様はお見かけいたしませんでしたが...
吉川英治 「死んだ千鳥」
...ちょっと澄まし気味の丸髷(まるまげ)の若御新造(わかごしんぞ)が...
吉川英治 「松のや露八」
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