...「御新造の家が建った」...
...「御新造の改正案を提案する」...
...「御新造の着物を注文する」...
...「御新造の地位を手に入れる」...
...「御新造の神殿を建立する」...
...学校出の御新造を笠に被(き)て...
徳田秋声 「足迹」
...「何か言ってるよ」耳を澄ますと、「御新造、いやどうも」二人は面を見合せて、「あれ、また何か言っている」奥では引続いて、「いよ、お二人様」二人は奥を見込んで、「眼が醒(さ)めたのかしら」奥の声、「もうこっちのものだ」お絹忠作はニッコリと笑って、「魘(うな)されているんだよ」奥では、つづいて、「これからがこっちの世界と出る、へん、甲州ばかりは日が照らねえ、入墨がどうしたと言うんだ、これから御新造をつれて、泊り泊りの宿を重ねて鶏(とり)が鳴く東(あずま)の空と来やがる、嫉(や)くな妬(そね)むな、おや抜きゃがったな、抜いたな、お抜きなすったな、あ痛(いて)ッ、あ痛ッ、斬ったな、汝(うぬ)、斬りゃがったな」がんりきの譫言(うわごと)は嵩(こう)じてくる...
中里介山 「大菩薩峠」
...「御新造樣、鈴屋を呼んで參りました」障子の中へ聲を掛ける...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御新造、あの晩、この家の裏口に血が――ほんの少し血が付いていたのを御存じですか」「えッ」「曲者は大根畠に短刀を隠して、それからまたこの家へ引返したことになるのは変じゃありませんか」「…………」「それとも、宵のうちに三好屋の隠居を殺して、ここへ引返したかな」「…………」平次の舌は次第に冷静に事件の核心に触れて行きますが、身体は反対にすっかり酔っ払って、他愛もなくフラリフラリと揺れるのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鍵の寸法だけ取つて御新造に渡して置いた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御新造が憎くて、櫛を投(ほう)り込むのが精いっぱいの悪事ですよ」「たいそう肩を持つようだが、大丈夫かい、八」「先刻(さっき)親分にうんと脅かされたら、口惜し涙を流しながらお勝手へ行ってつまみ食いをしていましたよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ことに越後屋の御新造(お酉(とり))は大層な肩のいれやうで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御新造の顏を、一目でも見たいんでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「御新造様が、危い、あれッ」二人の芸子は内儀のお染に絡みついて、その手から短刀をもぎ取ろうと争い続けて居るのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「御新造の死骸は此處にありましたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「御新造の手に刄物があつたことに氣がつきましたか」「私は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たうとう旦那樣と御新造樣に見付かつてしまひ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...長谷川さんの御新造(ごしんぞ)さんだって...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...御新造が無情そのまゝに言ふてのけ...
樋口一葉 「大つごもり」
...井沢御新造様」と書してある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「御新造さんこれ持ってって下さい」と...
山本周五郎 「雨あがる」
...ぼくら生徒も「――御新造先生...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...御新造先生が教壇に立つことを...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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