...御地は早や南の枝に大和心(やまとごころ)綻(ほこ)ろび初め候ふの由...
石川啄木 「渋民村より」
...「御地からの手紙を見て電報を打った...
伊藤野枝 「出奔」
...一つ、御地では夏、雷が大変屡々(ベリーオッフン)に鳴るや?二つ、かなり烈(はげ)しく鳴るや?貴下に忠信なる(フェイスフリーユアズ)橘商会拝てなわけなのであるが、十銭切手を貼(は)ると、世界中どこでも、郵便の行く時代であったから、私はこれを至るところへ飛ばせてくれた...
橘外男 「雷嫌いの話」
...一度御地の旧物を訪わんと存候えど...
豊島与志雄 「恩人」
...むごいけれども誠一を御地に残しているのでございます...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...御地へまかり越す積りである...
夏目漱石 「それから」
...その節は御地で久しぶりに御目にかかるのを今から楽(たのしみ)にして待っているとつけ加えていた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...全く御地蔵様が御前の身代りに立って下さった御蔭(おかげ)だこれ御覧(ごらん)と云って...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...勿躰(もつたい)なき比較(くらべ)なれど我(わ)れは殿(との)の御地位(ごちゐ)を思(おも)ひ合(あは)せて...
樋口一葉 「軒もる月」
...御地藏へ所詣物萬般也...
南方熊楠 「女順禮」
...達って御地へ参り候に付き...
南方熊楠 「十二支考」
...入道の宮は東宮の御地位に動揺をきたすようなことのないかが常に御不安であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...」「今年御地寒熱之事被仰下...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...御地いかが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...いつも御地のこと心にかかりつつも余りに浅間しく悲しき身の上に...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...新憲法における天皇の「象徴」たる御地位と照し合せれば...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...たとえ、お子を生(な)した仲であろうと、若殿の御地位、お許(もと)の身分、そこは、弁(わきま)えておいでだろうな」「はい、それはもう」「わけて、何につけても、耳目のうるさいこの御府内...
吉川英治 「私本太平記」
...御地(おんち)へまかり越え...
吉川英治 「新書太閤記」
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