...御地は早や南の枝に大和心(やまとごころ)綻(ほこ)ろび初め候ふの由...
石川啄木 「渋民村より」
...キウリ不着の趣き御手数ながら御地停車場を御調べ申し御返事願上候(ねがいあげそうろう)...
太宰治 「帰去来」
...定めし御地も御用繁に可有之御座候得共...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...御地にあるような大きなものではなく...
豊島与志雄 「香奠」
...むごいけれども誠一を御地に残しているのでございます...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...大神宮様所在の御地を神都と呼ぶからには...
中里介山 「大菩薩峠」
...御地へまかり越す積りである...
夏目漱石 「それから」
...その節は御地で久しぶりに御目にかかるのを今から楽(たのしみ)にして待っているとつけ加えていた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...全く御地蔵様が御前の身代りに立って下さった御蔭(おかげ)だこれ御覧(ごらん)と云って...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...良人というのは、ウイリアム・C・ジュッドという医者で、目下御地羅府か、さもなければ加州のサンタ・モニカに出張している筈です...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...三行読み下(くだ)し「エート東京辺(へん)は追々暖気に向い候(そうら)えども御地(おんち)はいまだ寒さ烈(はげし)き御事(おんこと)と存候処(ぞんじそろところ)御両親様始め御本家の伯父上伯母上お代どのまで御一同御無事に御暮(おんくら)し被遊候由(あそばされそろよし)何よりの御事と奉賀候(がしたてまつりそろ)...
村井弦斎 「食道楽」
...入道の宮は東宮の御地位に動揺をきたすようなことのないかが常に御不安であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...貴(とうと)い御地位にあらせられる后の宮...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...御地いかが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この規定は、天皇の御地位、皇室、皇族の新しいあり方を具體的に示したものであり、そして、皇室關係の財産授受についての第一章の第八條と照應するものである...
山浦貫一 「新憲法の解説」
......
横瀬夜雨 「天狗塚」
...たとえ、お子を生(な)した仲であろうと、若殿の御地位、お許(もと)の身分、そこは、弁(わきま)えておいでだろうな」「はい、それはもう」「わけて、何につけても、耳目のうるさいこの御府内...
吉川英治 「私本太平記」
...けれど、これくらいなお邸(やしき)なら、物の在所(ありか)、御地内の広さ、下水口、火の元、およそのことは、寝ていて物音を聞いていても考えられます」「ふむ……なるほど」「お草履も、どこにあるか、先ほど見届けておきました...
吉川英治 「新書太閤記」
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