...私事にわたつて恐縮であるが、御一新の時、私の祖父は幼い父を伴ひ徳川慶喜について駿府に行つた御家人で、遠州金谷ヶ原で刀とる手に鋤鍬をもち、さんざん苦勞をしたあげく靜岡の深草といふところで町道場を開いた...
心猿 「桜もち」
...葉茶屋それも間もなくのことで、御一新になり、天子様が御所から東京の宮城へお移りになられたので、京都は火の消えたようにさびれてしまい、廃刀令も出たりしたので、刀剣商をたたんでしばらくしもたやでくらしていましたが、母の仲子が養子を迎えたので、それを機会に葉茶屋をひらきました...
上村松園 「あのころ」
...御一新の御東幸の時にも...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...御一新(ごいっしん)前からの埃(ほこり)があるからね」「へい」「気をつけてね」「へい」胡蓙が解けるとともにもう薄すらと埃が見えた...
田中貢太郎 「春心」
...つゞく御一新はもとより...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...聞説く幕末御一新騒乱のころ両国水茶屋の茶汲女としてその嬌名を唱はれてゐた河内山落胤のさらにその娘にでも当るものであらうか...
正岡容 「下谷練塀小路」
...御一新以後エスペラントと堕した江戸弁は東京の落語の面白さを半減せしめたが...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...明治御一新以来全国各県の県人会あつて...
正岡容 「「東京恋慕帖」自序」
...人情噺では、御一新のころ、初代小さん(春風亭(しゆんぷうてい)をなのつてゐた)があつて、此を十八番としてゐた...
正岡容 「吉原百人斬」
...もしそれ御一新に亡命せる江戸っ子の群れ...
正岡容 「寄席行燈」
...御一新以来のかの薩長閥文化よりも科学的に余程高度だと確信してゐるからである...
正岡容 「寄席風流」
...が、吉村さんは公方様並びに一ツ橋様お声がかりの、大事な、大事な人だぞっ! どめくらめ! 時世も何も見えねえ、ワアワア連の言うままに、踊って、調子に乗って、人を斬る! 野郎、デク人形めっ! 諸藩連合、公武合体、ひいては御一新、吉村さんを無くしたために、どれ程遅れるか知らねのかっ! こ、こ、公武合体は筑波でも立てまえにしていることでは、ないかっ! 斬るなら斬るで、理否を明らかにした上、話の筋道を知った上に、なぜ斬らぬっ! デク人形めっ、馬鹿、馬鹿、馬鹿っ!井上 何を、いま更! 仙太、斬れっ!仙太 (甚伍左の言葉が耳に入るや、刀を下げて)なに、一つ橋様だと?甚伍 そうだっ! 人のため、世のため、国のためを思ってすることならば、ためになるようには、なぜしねえんだっ! 一党一派を立てるための、差し当りの邪魔になる者は皆斬るのかっ! それのダシに使われて、それが、それが...
三好十郎 「斬られの仙太」
...時世御一新のための鬼になって...
三好十郎 「斬られの仙太」
...御一新のときにも忘れられておった...
三好十郎 「斬られの仙太」
...御一新前から平松の旦那といやあ剛腹で鳴らした金貸しだあ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...うぬ等が出世したいための御一新だっ! だましたっ! だまされたっ! 犬畜生っ! 犬畜生っ!それを水木...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...のう? どうせ御一新の時に立廻り方がまずくって甘い汁の吸えなかった連中が...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...御一新少し前の話だが...
山本笑月 「明治世相百話」
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