...どうやら小屋のまわりをルンペンか何かが徘徊してでもいるらしく...
モオパッサン 秋田滋訳 「墓」
...道路を歩まないで山林を徘徊(はいかい)するものは警戒される...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...ハイカラ的丸髷(まるまげ)の亡者が徘徊(はいかい)するとの噂が町内に広がり...
井上円了 「おばけの正体」
...彼(かれ)は半年(はんとし)も無職(むしよく)で徘徊(うろ/\)して唯(たゞ)パンと...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...心は渺(びょう)として空(むな)しく河上を徘徊(はいかい)するという間の抜けた有様であった...
太宰治 「竹青」
...一つは公園を徘徊(はいかい)している刑事に睨(にら)まれないためであった...
田中貢太郎 「水魔」
...それから私服(しふく)がうるさく徘徊(うろつ)いてゝね...
永井壮吉 「吾妻橋」
...わたくしが折々小石川の門巷を徘徊する鳥さしの姿を目にした時は...
永井荷風 「巷の声」
...人の懐中物を奪おうとするような性質(たち)のわるい女が江戸の市中に徘徊(はいかい)しているかと思えば...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこを立退いて諸国を徘徊(はいかい)していたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...どう云うものか賊がこの辺(へん)ばかり徘徊(はいかい)しますんで」「どうも御苦労様」と景気よく答えたのは遠吠が泥棒のためであるとも解釈が出来るからである...
夏目漱石 「琴のそら音」
...屑屋(くずや)流に駒込近傍を徘徊(はいかい)したのである...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...静(しづ)かな屋敷町(やしきまち)をぐる/\徘徊した...
夏目漱石 「それから」
...其近邊ニ徘徊スル他蟲ヲ捕ルガ如キ...
西周 「人智論」
...閑雅な雜集が徘徊してゐる...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...彼等は徘徊する骸骨であつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...――するとこの吹上を夜な夜な徘徊(はいかい)する者は...
吉川英治 「江戸三国志」
...わざと彼の徘徊(はいかい)する濠端に夜行し...
吉川英治 「剣の四君子」
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