...得脱(とくだつ)するように考えるのは...
芥川龍之介 「俊寛」
...永光寺の開山(名をきゝもらせり)血脉(けちみやく)をかの淵(ふち)にしづめて化度(けど)し玉ひしゆゑ悪竜得脱(とくだつ)なし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...是左衛門尉義盛以下の亡卒得脱の為と云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...弘経寺(ぐきょうじ)の祐天上人(ゆうてんしょうにん)が教化(きょうげ)して成仏得脱(じょうぶつとくだつ)さしたのであった...
田中貢太郎 「累物語」
...機法さえ相応すれば得脱は疑う処ではないが...
中里介山 「法然行伝」
...かつて「聞く説(なら)く奈落の底に沈みなば刹利(せつり)も首陀(しゅだ)も異ならざるなり」と詠みたまいしを空海がかく悟りてこそ「如来位までは成り登るなり」と讃めまいらせたなどを攷(かんが)うるとよほど得脱した方と察したてまつる...
南方熊楠 「十二支考」
...舎利弗(しゃりほつ)して往き勧めて得脱(とくだつ)せしむ...
南方熊楠 「十二支考」
...坊主が自分の好く物を鱈腹(たらふく)頬張って得脱させやったと称えた例は...
南方熊楠 「十二支考」
...大神宮の前に進(まい)りて得脱するはずだったに...
南方熊楠 「十二支考」
...狗が一時の慈心を起しても得脱の因となるというのだ...
南方熊楠 「十二支考」
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