...かういふ狭い処を何んと云ふ?」「アイロと云つて剣を着けて通ります」宮崎は得意然として蝙蝠のやうな眼を光らせながら...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...今日の光栄に得意然たる面持で...
海野十三 「仲々死なぬ彼奴」
...まるで功一級の勲章のように得意然と光らかせているかと思うと...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...幾分得意然として...
大阪圭吉 「花束の虫」
...歯を黒く染めねば人中へ出られぬと思うた時代もあれば前髪を突き出して得意然と歩く時代もあって...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...得意然たるメルキオルは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...得意然と家にもどって来ると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...メルキオルは初め息子の成功に得意然としていたが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...得意然として刺繍(ししゅう)を振ってみせた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」確信の調子で得意然としてる村田の顔を...
豊島与志雄 「反抗」
...得意然と味っていた...
豊島与志雄 「人の国」
...政府と役人と貴族とに従順なるべしと云へる奇妙なる結論を為し得意然たりし時に彼は寸鉄人を殺す的の冷評を試みたりき...
山路愛山 「明治文学史」
...猪口兵衛はその仏頂面を見上げながらイヨイヨ得意然となった...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...斯様(かよう)な無礼を働らいて神慮を無視したために勤王の義兵でありながら一敗地に塗(まみ)れた……』衣冠束帯の神主が得意然とここまで喋舌(しゃべ)って来た時に...
夢野久作 「近世快人伝」
...得意然と輝いている卓上電燈の切子笠...
夢野久作 「暗黒公使」
...得意然と大道を練り歩いて御座る...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...そんなトンチンカンな幻覚錯覚を得意然と肩の上に乗っけて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...誰からか教(をそ)はつて來たらしい文句を飽くまでも悟り濟ましたやうに得意然として言つてるぢやないか...
若山牧水 「一家」
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