...猿沢は得意げに天井を向いて...
梅崎春生 「Sの背中」
...得意げにその兵士の舟の上を旋回(せんかい)していたら...
太宰治 「竹青」
...慈善バザアの売店や接待所の中に得意げに坐り込んでいる上流の貴婦人たちの姿も見られた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...一枚の焼けトタンの上に二尺角くらいの氷塊をのっけたのを何となく得意げに引きずって行くのであった...
寺田寅彦 「震災日記より」
...彼は得意げにそれを指さして見せた...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...ニヤリと得意げに微笑したのをガスの光りの中に見た...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...さも得意げに『機會』という言葉にわざと力を入れながら述べ立てた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ところが少佐は得意げに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...小言を言ってやった由を得意げに話すと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...チビは得意げに眼をぱちくりさして...
豊島与志雄 「白い朝」
...はいどうどう……」と甚兵衛は得意げに馬の手綱(たずな)をさばきました...
豊島与志雄 「天下一の馬」
...小森はそこへ来ると得意げに挨拶する...
中里介山 「大菩薩峠」
...碓氷の貞光の力餅というのがこれなんでございます」得意げに餅を焼いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...無邪気にもありありと得意げに...
中村地平 「霧の蕃社」
...放蕩詩人……これが僕とバイロン卿との最初の会見だった彼は入ってくるや否や羽根つきの帽子を子供のように左から右へ得意げにうちふりながら踵の先へまっすぐに猪首を立て舞台の友田恭助のように 尊大げに口を切った「われ/\の作りあげた浪漫的精神とそのために必要な義憤と昂奮と...
槇村浩 「長詩」
...しばしば得意げにこう云ったものである...
山本周五郎 「青べか物語」
...得意げに地上を指さして...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...環(わ)を作つて好奇の眼を輝かせてゐる女中や家族や客人たちをさも得意げに見して...
若山牧水 「熊野奈智山」
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