...ハイカラの若者――銀行員だらう――が得意げに...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...いささか得意げに語っていたという...
海野十三 「東京要塞」
...このドアの外には足跡は残っていなかったのですか」「それだよ」署長は得意げに答える...
江戸川乱歩 「殺人迷路」
...一枚の焼けトタンの上に二尺角くらいの氷塊をのっけたのを何となく得意げに引きずって行くのであった...
寺田寅彦 「震災日記より」
...」とクリストフは得意げに答えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...得意げに並べだした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...はいどうどう……」と甚兵衛は得意げに馬の手綱(たずな)をさばきました...
豊島与志雄 「天下一の馬」
...」茂夫は得意げにそう云ったが...
豊島与志雄 「同胞」
...ジルノルマン氏は得意げにはいってきたのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...碓氷の貞光の力餅というのがこれなんでございます」得意げに餅を焼いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...無邪気にもありありと得意げに...
中村地平 「霧の蕃社」
...得意げにながめていた...
夏目漱石 「手紙」
...その息子がたった今打ち果したばかりの敵王ピュロスの首をさも得意げに自分の前に差し出したのを見て...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...伊兵衛は例の阿佐ヶ谷組の神楽師(かぐらし)の仲間にまじって、いかにもいい気持そうに、また得意げに、笛の高音を張りあげております...
吉川英治 「江戸三国志」
...首は、敵の副将、海東左近将監(かいとうさこんしょうげん)なりと、彼は披露し、そしてその将監との戦いぶりを、さも得意げに、申したてた...
吉川英治 「私本太平記」
...……といっても、それは此方の計略ですから、私がこっそり、持ち出して渡してやる振りをして」日吉は、得意げに、主人夫婦へすすめたが、捨次郎は固(もと)より御寮人の眉のあたりは憂いと恐怖に、黒ずんでしまっている...
吉川英治 「新書太閤記」
...鞍附(くらつき)でも買えば町の中を得意げに轡(くつわ)を鳴らして曳(ひ)いて通るのだ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...環(わ)を作つて好奇の眼を輝かせてゐる女中や家族や客人たちをさも得意げに見して...
若山牧水 「熊野奈智山」
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