...また吉弥の旦那をもって得々としていたのである...
岩野泡鳴 「耽溺」
...忠綱さまは得々としてあたりを見廻しました...
太宰治 「右大臣実朝」
...自分の知識みたいにして得々として語るというのは...
太宰治 「誰」
...そして沙魚三十尾ばかりの獲物を提げて得々として帰つて来た...
種田山頭火 「行乞記」
...伝法肌のつもりになつて得々としてるのだ...
中原中也 「我が生活」
...得々としてお秀を縛って行くのを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...得々としてお秀を縛つて行くのを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...毒を盛る気になったのも無理はないよ」元町の仙太は得々として言うのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...昇は得々として機嫌(きげん)顔...
二葉亭四迷 「浮雲」
...その間のわたしの苦しみと来たら――なんて得々として吹聴するだらう――解つてゐますよ...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...」とは云ひながらも得々として女国へ入つた...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...得々としてひとりで読み返して見ましたところ――何とまあ私は...
牧野信一 「船の中の鼠」
...お山の大將のほこりを得々としてひけらかした...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...彼が得々として善事をしたと思って居られるのが堪らない憎さ...
宮本百合子 「有島武郎の死によせて」
...得々として次兄に渡した...
柳田国男 「故郷七十年」
...しかも得々として眼をつぶる者さえ些(すく)なくないのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...僕は人殺しをした事を悔んでいるんじゃありません――これは寧(むし)ろ得々としてあなたにお話できる事です...
蘭郁二郎 「自殺」
...私も得々としてからだをゆすぶる...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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