...得々として洛陽に入るや...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...得々として口を利いているように感ずるであろうけれども...
海野十三 「深夜の市長」
...後にまたそれを他の者へ得々として喋っているところを御用となったものであった...
海野十三 「東京要塞」
...得々としてわが身を陽気な憤りに駆りたてながら...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...得々として肩で風をきっていたものである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...得々として慈善心をほころばせて財布を開ける...
添田唖蝉坊 「乞はない乞食」
...忠綱さまは得々としてあたりを見廻しました...
太宰治 「右大臣実朝」
...得々として自分が持って行く」という事の中に...
中島敦 「斗南先生」
...伝法肌のつもりになつて得々としてるのだ...
中原中也 「我が生活」
...ガラッ八は得々として迎えました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...幽霊でも無きやそつと忍び込める道理はありませんね」八五郎は得々として説くのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...旧大名中の剛の者といわれて得々としていた...
久生十蘭 「湖畔」
...生意気で」ト云いながら得々として二階を降りて往た...
二葉亭四迷 「浮雲」
...二十余日を経て五尺ばかりの大幅(たいふく)見事に出来上りたるつもりにて得々として帰り直(ただち)に浅井氏に示す...
正岡子規 「墨汁一滴」
...彼が得々として善事をしたと思って居られるのが堪らない憎さ...
宮本百合子 「有島武郎の死によせて」
...得々として、司馬懿仲達の如き何する者ぞと、ひとり暢気(のんき)に豪語をならべておるではないか...
吉川英治 「三国志」
...僕は人殺しをした事を悔んでいるんじゃありません――これは寧(むし)ろ得々としてあなたにお話できる事です...
蘭郁二郎 「自殺」
...得々としてからだをゆすぶった...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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