...また吉弥の旦那をもって得々としていたのである...
岩野泡鳴 「耽溺」
...我々が自然を征服し得たりと思うて得々として居る間に...
丘浅次郎 「自然の復讐」
...得々としてわが身を陽気な憤りに駆りたてながら...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...忠綱さまは得々としてあたりを見廻しました...
太宰治 「右大臣実朝」
...得々としてゐるやうなことが往々にしてある...
田山録弥 「批評」
...得々として語りだすので語るにふさわしい...
知里真志保 「生きているコタンの銅像」
...得々として学校へ通っている憐(あわ)れな先生であった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...弱電気に感電死を書いて得々としていた事があるが...
野村胡堂 「銭形平次打明け話」
...得々としてお秀を縛って行くのを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そっと忍び込める道理はありませんね」八五郎は得々として説くのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...多年の野望を遂げんとして得々としていた...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...身に余る面目に昇は得々として満面に笑いを含ませ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...その間のわたしの苦しみと来たら――なんて得々として吹聴するだらう――解つてゐますよ...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...得々としてひとりで読み返して見ましたところ――何とまあ私は...
牧野信一 「船の中の鼠」
...山崎の合戦には刀傷をうけたなどゝいふことを得々として彼に物語つたが...
牧野信一 「貧しき日録」
...投票日には得々として「青い顔をしてゐる他の連中の意久地のねえこと!」――「あまり突飛な最高点で...
牧野信一 「貧しき日録」
...僕は人殺しをした事を悔んでいるんじゃありません――これは寧(むし)ろ得々としてあなたにお話できる事です...
蘭郁二郎 「自殺」
...得々として私に言ひ出した...
若山牧水 「山寺」
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