...そして彼は得々として客に云うのであった...
海野十三 「東京要塞」
...博物館は模造品を得々として展覧に供し...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...得々として自分の定められた仕事をしていた...
大杉栄 「続獄中記」
...馬上に得々としてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...得々として語りだすので語るにふさわしい...
知里真志保 「生きているコタンの銅像」
...伝法肌のつもりになつて得々としてるのだ...
中原中也 「我が生活」
...その報道を得々として逢う人に吹聴(ふいちょう)する以上は...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...得々としてお秀を縛つて行くのを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...毒を盛る氣になつたのも無理はないよ」元町の仙太は得々として言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...得々としてそれを引いて行く銀六の後ろ姿を見て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それをまた得々として雷同するものが多いのは情(なさけ)ないことです...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...身に余る面目に昇は得々として満面に笑いを含ませ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...四週間』あの茂みのなかにあったという説を立証するために実に得々として挙げてあるものは...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...二時間の試験時間をたつぷり費して得々として出て来た...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...はつと思ふ間に卑しげな流行歌が得々として彈き出された...
水野仙子 「輝ける朝」
...それを得々としてしゃべる連中は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...得々として、司馬懿仲達の如き何する者ぞと、ひとり暢気(のんき)に豪語をならべておるではないか...
吉川英治 「三国志」
...得々としてからだをゆすぶった...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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