...また吉弥の旦那をもって得々としていたのである...
岩野泡鳴 「耽溺」
...」と頗る得々としていた...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...得々として口を利いているように感ずるであろうけれども...
海野十三 「深夜の市長」
...博物館は模造品を得々として展覧に供し...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...そしてほかの子供等があるいは眼をそむけ、あるいは逃げ出してしまうほどの残忍をあえてして、得々としていた...
大杉栄 「続獄中記」
...得々としてゐるやうなことが往々にしてある...
田山録弥 「批評」
...得々として語りだすので語るにふさわしい...
知里真志保 「生きているコタンの銅像」
...得々としてそれを引いて行く銀六の後ろ姿を見て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それをまた得々として雷同するものが多いのは情(なさけ)ないことです...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...身に余る面目に昇は得々として満面に笑いを含ませ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...四週間』あの茂みのなかにあったという説を立証するために実に得々として挙げてあるものは...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...二十余日を経て五尺ばかりの大幅(たいふく)見事に出来上りたるつもりにて得々として帰り直(ただち)に浅井氏に示す...
正岡子規 「墨汁一滴」
...お山の大將のほこりを得々としてひけらかした...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...彼が得々として善事をしたと思って居られるのが堪らない憎さ...
宮本百合子 「有島武郎の死によせて」
...我々に属している快楽の数や楽しさを制限することにつとめて得々としている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それを得々としてしゃべる連中は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...得々として次兄に渡した...
柳田国男 「故郷七十年」
...得々として私に言ひ出した...
若山牧水 「山寺」
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