...徒食せしむるよりほかなきをもって...
井上円了 「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」
...何もこれという用事もなくその日その日を徒衣徒食し恋をさえ遊戯視していた平安朝時代の堂上人(どうじょうびと)などの中に好んで和歌にも読みこまれるようになったのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...しばらく東京で無為徒食して...
太宰治 「I can speak」
...無為徒食の一帰還者にすぎなかった...
豊島与志雄 「波多野邸」
...徒食している微温的な久内の生活相や...
豊島与志雄 「「紋章」の「私」」
...然し徒食しているのではなかった...
豊島与志雄 「理想の女」
...徒食のわれがプラドーへ君を食事に伴いし時...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...山頂に滞在せる大工(だいく)石工(せきこう)人夫(にんぷ)ら二十余名が手を空(むな)しくして徒食せるにもかかわらず...
野中到 「寒中滞岳記」
...先祖の手柄で徒食する...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...子孫代々徒食する不合理さは...
野村胡堂 「銭形平次打明け話」
...適斎は嵯峨生活の徒食に慊(あきたら)なかつたらしい...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...決して徒食していたわけではない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「ダメス王は無為徒食せるが故に国家の罪人とは認められざりき...
夢野久作 「鼻の表現」
...五体は碌々(ろくろく)と徒食して...
吉川英治 「三国志」
...食客もただ徒食してはいない...
吉川英治 「三国志」
...そのうえ徒食しているに過ぎぬ者...
吉川英治 「新・水滸伝」
...私の無為徒食(むいとしょく)を嗤(あざわら)うようにくっついていた...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
...及び位階あるゆえに徒食し得る貴族等の特権階級が認められていた...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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