...徐かにレエルを此方(こつち)から向うへとわたつて行つた...
田山録弥 「アカシヤの花」
...長蛇のやうな汽車が徐かに動いて行くのであつた...
田山花袋 「歸國」
...何うして? 名刺を出したの? 知れやしなくつて?」「大丈夫だよ」漁村の童に菓子をやつて興がつてゐるかの女に同感しながらBは徐かに橋の方へと歩いて来た...
田山録弥 「島の唄」
...徐かに徐かにかれ等は階段を下りた...
田山花袋 「道綱の母」
...今まで籠つてゐた山の峽に雲が白く徐かに靡いてゐるのがそれと振返へられた...
田山花袋 「道綱の母」
...徐かにその歩んで行くべきところへと歩いて行つてゐるのだつた...
田山花袋 「道綱の母」
...やがてその伝馬は石垣の雁木のところにかゝつてゐる二三隻の船の向うのところまで来て徐かに留つた...
田山録弥 「モウタアの輪」
...徐かに墓地から寺の門の方へと出て来た...
田山録弥 「百合子」
...つちけむりの雲の中に徐かに退却したのであった...
ロード・ダンセイニ Lord Dunsany 松村みね子訳 「人馬のにひ妻」
...おんみの竪琴の上に彼れの耳にも入りうべき調(しら)べのひとつだにあらばかれが心を慰めたまへ此處から徐かに男聲合唱がアルトに絡みはじめ...
堀辰雄 「ゲエテの「冬のハルツに旅す」」
...王は徐かに手を顔にあて首をうなだれる...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...二人は徐かに登って行く...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...また何か粗相でも致しましたの」と徐かに問うた...
矢田津世子 「女心拾遺」
...内儀さんの声は低く徐かで...
矢田津世子 「神楽坂」
...その徐かなものの云いぶりがどこやら内儀さんに似ているように思うている...
矢田津世子 「神楽坂」
...帯安の番頭のひっきりなしの京訛りに耳を藉しながら師匠は徐かに茶を啜って居られた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...その内らから老人ふたりの徐かな話し声が洩れてくるような気がして耳をすましてみたが...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...おれは部屋の隅で徐かに手を洗つた...
與謝野寛 「素描」
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