...大熔岩を徐々流下して海邊に切迫しつゝあり斯くして...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...その光明次第に増すと反比例して暗雲徐々として去り...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...そうして徐々に、堅実に、全体的の売上げ増進策をはかり、一年三百六十五日、毎日毎日が大売出しの意気込みで、顧客に臨みつつあるのである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...それを徐々に取り入れてもよいのである...
高田力 「ベーシック英語」
...徐々(しず/\)と水上を進むように思われます...
谷崎潤一郎 「幇間」
...その荒漠(こうばく)たる虚無の中へ、ただ一筋の鉄道が、あたかも文明の触手とでもいったように、徐々に、しかし確実に延びて行くのである...
寺田寅彦 「柿の種」
...しかし弛緩がきわめて徐々に来る場合はどうもそうでないようである...
寺田寅彦 「笑い」
...そしてついに「自分の道」の方へ進んで行ったが、それも徐々に、またあたかもいやいやながら行くがようだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...六週間前からマリユスは、少しずつ、徐々に、しだいに、日々コゼットを自分のものにしていった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その灰白の幾千万丈の巌石の間から徐々(そろそろ)と下りて来る...
中里介山 「大菩薩峠」
...時間の継起する点を通って徐々に追跡する代わりに...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...數年後プルウストが「失はれた時を求めて」を徐々に發表し出したとき...
堀辰雄 「(ポオル・モオランの「タンドル・ストック」)」
...今度は淀橋にいた時から注意をそこに集めていましたが徐々に弱り...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...世態(せたい)風俗までが徐々に変ってゆく...
吉川英治 「新書太閤記」
...「寄りつくものは一太刀(ひとたち)に薙(な)ぐぞ」徐々と力の練りだされてきた弦之丞は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...徐々に徐々に、この古代種族は本拠地だった南極に撤退するようになっていった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...かつて行なわれた改新は徐々として逆転せざるを得なかった...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...――神の国の徐々たる築造でなければ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索