...そしてこのことは徐々にではあるが現に世界の隅々において現実化の方向をたどりつつある課題である...
伊丹万作 「映画と民族性」
...徐々に下降を始め...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...――危険の徐々な削減とそれを支配するうまさを...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...徐々に進んできた...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...徐々に来る私の肉体の破壊を賭けても...
富永太郎 「断片」
...徐々に猿の方へ近づいていった...
豊島与志雄 「霧の中」
...徐々に消えて行った...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...その音のするほうへ徐々に近づいて行った...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...徐々としてその船が動き出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...主人はまず腰の辺から観察を始めて徐々(じょじょ)と背中を伝(つた)って...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「エ」の二つの区別のなくなったのは徐々ではありましょうけれども...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...徐々に地獄の中へでも堕(お)ち込んで行くような恐怖と不安を覚え始めた...
北條民雄 「いのちの初夜」
...けむりのように弱まった意識のうちで、そのことだけはありありと浮び、徐々に濃くなり、凝固して来るかのようであった...
本庄陸男 「石狩川」
...インド等で野象を馴らすも似いるがそれは徐々出来(でか)すのだから馬擾しほどに眼を驚かさぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...泡の吹き出す黒い芥(あくた)が徐々に寄り合いながら一つの島を築いていた...
横光利一 「上海」
...徐々と次の戦機をうかがいながらも...
吉川英治 「三国志」
...もっとも、こうなって来たのは、近来の傾向で、その前には、だいぶ講中にも、正体のはっきりしないふた股(また)武士(ざむらい)が交(ま)じっていたが、徐々、そういうのが去って、選ばれた者だけになった今日では、もうそんな警戒や会則も要(い)るまいというのが、みなの心理に何となく作用していた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...そして徐々により低い水準に落着きつつある間は...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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