...徐々に気がついたのは...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...潰家(かいか)の下(した)から徐々(じよ/″\)に燃(も)え上(あ)がるものは...
今村明恒 「地震の話」
...それから徐々(そろ/\)男に惚れるものなのだ...
薄田泣菫 「茶話」
...少数な人を除いては徐々にそこに歩を進めて行くのであります...
高浜虚子 「俳句への道」
...ずいぶん前から徐々に行われていたのは事実であるが...
太宰治 「惜別」
...徐々(しず/\)と水上を進むように思われます...
谷崎潤一郎 「幇間」
...たとえ徐々にしても...
豊島与志雄 「擬体」
...月が徐々に曇っていく...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...徐々に温かくなつて来ると少しずつ激痛は納まつて...
北條民雄 「烙印をおされて」
...それ等の悲慘な作中人物どもの上に何處からともなく徐々に一條の神々しい...
堀辰雄 「「神々のへど」」
...日と共に徐々に住み馴れた...
本庄陸男 「石狩川」
...徐々(じよ/\)に地面(じめん)に落(お)ち...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...ファッツ徐々(そろそろ)下りる音に眼を寤(さま)して飛び懸る...
南方熊楠 「十二支考」
...徐々と――しかし狂瀾(きょうらん)の相(そう)を示しながら――いわゆる武者押しというジリジリ詰めに追って来ると...
吉川英治 「上杉謙信」
...事実――吉水のうちの頼もしげな高足たちの間にすら、徐々と、その動揺をうける者があって、「近ごろは、誰の顔が少しも見えんが」と囁(ささや)き合っていると、その囁きをなした者が、翌る日は、「しばらく、郷里へ帰って、故山で信仰と勉学にいそしみたいと思いますが」とか、「国元(くにもと)の老いたる親どもが、にわかに、病気の由(よし)ゆえ」とか、口実を構えて、吉水を去ってゆく者が、日に幾人かずつ出てくるような有様であった...
吉川英治 「親鸞」
...もっとも、こうなって来たのは、近来の傾向で、その前には、だいぶ講中にも、正体のはっきりしないふた股(また)武士(ざむらい)が交(ま)じっていたが、徐々、そういうのが去って、選ばれた者だけになった今日では、もうそんな警戒や会則も要(い)るまいというのが、みなの心理に何となく作用していた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...もちろん人目立たない軽装をし深く面(おもて)をつつみ、まず平常(ふだん)はすべて戸閉(とざ)している新殿のほうに隠れて、徐々、夜更けを待って、目的のものへ近づいたのであった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...這うように武蔵は徐々と身をすすめた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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