...後生大事にアイスアックスをかゝえ込んだ男が...
石川欣一 「山を思う」
...学校を卒業して十年のちまで後生大事に隠し持って...
太宰治 「女の決闘」
...後生大事に演ずる機会を永久に失ってしまった...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...流通後れの紙幣を後生大事に貯藏せんとするといふ樣な弊に對して...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...どこからかひとつがひ買つてきたのを お福様 お福様 と後生大事に育ててたが...
中勘助 「銀の匙」
...猫と一緒に鰹節の番人もする――後生大事に...
中里介山 「大菩薩峠」
...何か胸に後生大事にかき抱きながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...その胸に後生大事に抱いたものに眼をくれながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...「憎らしい!」女は今まで両の袂で後生大事に抱きかかえこんでいた兵馬の両刀を...
中里介山 「大菩薩峠」
...その後生大事に左の小脇にかいこんでいる何物をか...
中里介山 「大菩薩峠」
...後生大事に懷中を押へて歩くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――こいつは天罰(てんばつ)だね」「どれ/\」風呂の焚(た)きつけに使ふ大きな澁團扇(しぶうちは)の上に後生大事にのせたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...後生大事にかかえちゃいない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...手許に残った虎の子の一万ルーブリを後生大事に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...たしかに彼がさつきあれだけの紙幣を後生大事に収めた財布を私に渡したりするのであつた...
牧野信一 「老猾抄」
...後生大事に膝にのせておかえりです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...後生大事に小説を書いている...
柳田国男 「故郷七十年」
...これらは今でも後生大事に伝えている...
山本笑月 「明治世相百話」
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