...こっちは大迷惑な話で眺めたくもねえ植木鉢を後生大事に縁側に飾って枯らすわけにもゆかなければうっかり腕白どもにへし折らせるわけにもならず...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...後生大事に手文庫や針箱のなかに藏いこんで置くんです...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...それをカヨが後生大事に張り番してる...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...後生大事に冠(かむ)ったままの編笠(あみがさ)を取らずに歩いているものもあった...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...膝の上にさいぜんから後生大事に保管していた焼け残りの提灯を取り上げました...
中里介山 「大菩薩峠」
...後生大事に――これは後日の最も有力な証拠物件となるのですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...後生大事に抱えて来たものだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...例の般若(はんにゃ)の面は後生大事に小脇にかかえて...
中里介山 「大菩薩峠」
...何か胸に後生大事にかき抱きながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを恋の次のいのちとして後生大事に持って逃げ出した...
中里介山 「大菩薩峠」
...後生大事にかかえちゃいない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...こんなに自分の職務を後生大事に生きてきた人間がはたしてどこにあるだろうか...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...手許に残った虎の子の一万ルーブリを後生大事に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...たしかに彼がさつきあれだけの紙幣を後生大事に収めた財布を私に渡したりするのであつた...
牧野信一 「老猾抄」
...バルザックが或時代の或タイプを描いたという評言を後生大事にかついでおまもりのように云っている人があるが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...後生大事に膝にのせておかえりです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...蝋燭を一方の端から後生大事に燃やしているのに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それを後生大事に守って...
柳田国男 「木綿以前の事」
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