...後生大事にアイスアックスをかかえ込んだ男が...
石川欣一 「可愛い山」
...今日の学校教育では教課書ばかりを後生大事に読んでれば足りるわけだが...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...父祖伝来のかなりの財産を後生大事に守り居る様子にて...
太宰治 「花吹雪」
...こっちは大迷惑な話で眺めたくもねえ植木鉢を後生大事に縁側に飾って枯らすわけにもゆかなければうっかり腕白どもにへし折らせるわけにもならず...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...後生大事にその人に册(かしず)き...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...後生大事に覚えていて...
外村繁 「夢幻泡影」
...膝の上にさいぜんから後生大事に保管していた焼け残りの提灯を取り上げました...
中里介山 「大菩薩峠」
...後生大事に浮袋にしがみついている...
中里介山 「大菩薩峠」
...後生大事に船の中からここまで抱えこんで来た小箱の包みを今更のように持ち出し...
中里介山 「大菩薩峠」
...何か胸に後生大事にかき抱きながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのまま後生大事にお雪ちゃんをまた元の枕に寝かせながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...心から後生大事に守る人間は...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...自分は御墨付の入った文箱を後生大事に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...後生大事にかかえちゃいない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...巣ごもりをした雌鶏みたいに言葉を抱きこんで後生大事に温(ぬく)めておりもしないで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...後生大事に隠した芋はもう何時の間にか鼻垂れ共にしてやられて...
北條民雄 「白痴」
...たしかに彼がさつきあれだけの紙幣を後生大事に収めた財布を私に渡したりするのであつた...
牧野信一 「老猾抄」
...後生大事に膝にのせておかえりです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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