...それを見つけられなかつたらこのノートを後生大事に保存しておく理由はなくなる...
芥川多加志 「四人」
...学校を卒業して十年のちまで後生大事に隠し持って...
太宰治 「女の決闘」
...後生大事にその人に册(かしず)き...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...そんな肉の切れッ端を後生大事に保存していたとは考えられないからである...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...後生大事に浮袋にしがみついている...
中里介山 「大菩薩峠」
...親の毛皮をのみ後生大事に守り...
中里介山 「大菩薩峠」
...何か胸に後生大事にかき抱きながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...「憎らしい!」女は今まで両の袂で後生大事に抱きかかえこんでいた兵馬の両刀を...
中里介山 「大菩薩峠」
...その後生大事に左の小脇にかいこんでいる何物をか...
中里介山 「大菩薩峠」
...何が變つたんで」「藏の鍵を後生大事に温ためてゐるやうぢや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まあ、後生大事に、肌身離さずというわけなのね...
橋本五郎 「殺人迷路」
...おれはどうしてこんなことになったのだ? どうしておれにばかり災難が降りかかって来たのだ? 今どき誰が後生大事に役目のことばかり考えている奴があろう?――どいつもこいつもみんな自分の懐ろばかりこやしているじゃないか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...なぜこのような習慣を後生大事にいつまでも守っているのか」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...蝋燭を一方の端から後生大事に燃やしているのに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それは一種の符号となって後生大事に守られているのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...弟子から弟子に伝えて後生大事に持ち廻って居る...
柳田國男 「夢と文芸」
...これらは今でも後生大事に伝えている...
山本笑月 「明治世相百話」
...後生大事に片肱(かたひじ)を乗ッけています...
吉川英治 「新・水滸伝」
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