...いつも問題を後戻りさせるばかりで...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...秀夫は後戻りをして牡蠣船の前から又新京橋の方へと行つてはじめの場所に立つて見た...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...いま出たばかりの「劇場後の劇場」へこうして後戻りしたのである...
谷譲次 「踊る地平線」
...また阪急で夙川(しゅくがわ)まで後戻りして...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...私は、「そらまた、あのとおりの悪たれ婆(ばばあ)だから始末にいけない」と心の中で慨歎(がいたん)しながら、後戻りをして、も一度戸を叩いて、近所へ恥かしい思いをさしてやろうかと思ったが、いつものとおり失望と悲憤との余り息切れがするまで精神が消耗しているので、そっと胸の動悸を抑えるようにしてそのまま路次を出て来た...
近松秋江 「霜凍る宵」
...それと一緒になって十津川へ後戻り...
中里介山 「大菩薩峠」
...その必要がないから後戻りをはじめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...話が少し後戻りをして洛北岩倉村へ帰るのでありますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...如何なる場合にも後戻りをすることなく前へ前へと走っている...
夏目漱石 「教育と文芸」
...自分も後戻りをして...
夏目漱石 「それから」
...抜き足で後戻りをして...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...少々後戻りしてその後の加十の行動を述べると...
久生十蘭 「魔都」
...足でもつて――後戻りする...
ビョルンステェルネ・ビョルンソン Bjornstjerne Bjornson 宮原晃一郎訳 「鷲の巣」
...椽側を後戻りして又玄関へ出ると...
二葉亭四迷 「平凡」
...「……」三たび黙って後戻りすると...
正岡容 「小説 圓朝」
...……元の停留所へ後戻りして待つてた方がいゝんです...
正宗白鳥 「雨」
...また廊下を後戻りして...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...兎は後戻りすることができなかつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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