...突当ったら又反対側の壁を後戻りする様にして...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...いま出たばかりの「劇場後の劇場」へこうして後戻りしたのである...
谷譲次 「踊る地平線」
...どんなことがあってもこの男を後戻りさせることは出来ないだろうから...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...然し照の氣儘の爲に後戻りするのでないから...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...陽気が又後戻りして来て...
徳田秋声 「花が咲く」
...長谷川はちょっと後戻りして...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...俄に後戻りをすれば却てわざとらしく思はれる...
永井荷風 「畦道」
...お千代は電車の停留場まで行き着きながら俄(にわか)にもとの道へ後戻りをした...
永井荷風 「ひかげの花」
...思わぬ道草で時間をとり、広小路から末広町を通って、若宮裏へ廻って、門前町へ出で、それから少し行き過ぎて、後戻りをして、樅(もみ)ノ木(き)横町から、ようやく亀岳山万松寺の門前に着きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「問題の後戻りは運動の実践にとつては不利益だ」と川口氏は言はれる...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...椽側を後戻りして又玄関へ出ると...
二葉亭四迷 「平凡」
...そのうち空(から)の汽車が徐(しず)かに後戻りして来ながらそれに横づけになって...
堀辰雄 「幼年時代」
...慌てゝ彼は後戻りをした...
牧野信一 「白明」
...今來た道を後戻りしようとしたが...
正宗白鳥 「雨」
...彼は腰掛の前までいって後戻りをすると...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...私の体は七日の夜(ハガキを書いた晩)から二三日又一寸後戻りをして熱は出ませんが食事がちゃんとゆかず...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...後戻りをしたりしましたがそのあげく...
夢野久作 「霊感!」
...私は二三歩後戻りした...
吉江孤雁 「夢」
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