...」三 僕最後に僕の繰り返したいのは僕も亦今後側目(わきめ)もふらずに「話」らしい話のない小説ばかり作るつもりはないと云ふことである...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...この侵入者の後側へすべての方向から落下してくる物質は互いに衝突してその運動は大部分相い消却してしまうのであるが...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...峠は猛烈な霧が越後側から捲き上げて...
石川欣一 「可愛い山」
...越後側の土樽も、先生、生徒の数は偶然ながら土合のと殆んど同じである...
石川欣一 「山を思う」
...後側もよく見えた...
海野十三 「海底都市」
...箱の後側を指した...
海野十三 「海底都市」
...腕の後側や腕の下に当る胸の横から背中の一部へかけては...
大阪圭吉 「カンカン虫殺人事件」
...紅(あか)と白の派手なだんだら縞を染め出した大檣帆(メンスル)の裾は長い檣柱(マスト)の後側から飛び出したトラベラーを滑って...
大阪圭吉 「死の快走船」
...その向ふには家の後側が見えてゐた...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...母屋に添って後側へ廻りました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...わたしの後側の部屋にいる男を...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...後側(うしろがわ)へ回ると広い空堀(からぼり)の中に立派な二階建の兵舎がある...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...しかもまた堂にみつる会衆は、片時もだまっていられないたちの種類なので、後側の方は、おとむらいなのかお浚(さら)いなのか、ともかく寄合には相違ないが忍び笑いまでする――私は死んでも、決して自分ひとり所有の、立派なお墓なんていうものを建るものではないと、その時思った...
長谷川時雨 「お墓のすげかえ」
...越後側に降つた時雨がどんなものであるかそんなことは考へないことにするが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...窓は前側のものも後側のものも鎖して内より鑰を卸しありたり...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...後側は日本固有の造り庭で泉水(せんすい)や築山(つきやま)が拵(こしら)へてある...
正岡子規 「病牀六尺」
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正岡子規 「墨汁一滴」
...瞳(ひとみ)というものの後側も見えるものであったら...
室生犀星 「姫たちばな」
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