...そうして後世の人がこれを用いることができるように溜(た)めて往かんとする欲望が諸君のうちにあるならば...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...もっとも芭蕉の句の中にでも往々にしては後世の月並句の源流をなしていると思われるような句がある...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...「私は金を貪るつもりはないのですが、ただすこし豊かにならないと、後世の人に、あの淵明は貧乏性だ、いつまでも世に出ることができなかったじゃないかと言われるのですから、それで我家(うち)を豊かにしていいわけにしたのです、だけど、貧乏人が金持になろうとするのはむつかしくっても、金持が貧乏になろうとするのは、わけのないことなのです、私の金は、あなたが勝手に遣ってしまってください、私は惜しくはありませんから」馬は言った...
田中貢太郎 「黄英」
...510494 此「舟揃」(494―877)は後世の添加ならむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...聖人の立言である經と後世の學者文人の書いた史と同じ位に置いたやうに誤解することがある...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...後世の歴史には、蘇我氏が専横であったから、それを殺そうとしたのだということのみが伝えられている...
蜷川新 「天皇」
...後世のために室内楽の宝庫を打ち建てたハイドンの功績は大きい...
野村胡堂 「楽聖物語」
...作曲に没頭したことは後世のわれわれにとっては...
野村胡堂 「楽聖物語」
...その一音が後世の一つの仮名にあたるものにおいては...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...少なくとも後世の言語においてであります...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...後世の語り草になること請合(うけあい)だ!』『ちぇっ! 後世の語り草なんか...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...後世の没収刑も、この種の罰の発達したるもので、ただ財産を官に収めるのと、隣人の奪取に任せるのとの相違があるばかりである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...ただこれを真似(まね)るをのみ芸とする後世の奴(やつ)こそ気の知れぬ奴には候なれ...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...後世の新田にも多かったことである...
柳田國男 「地名の研究」
...壮年にして早くも後世の安楽をたのむという愚昧(ぐまい)なことになってしまう...
山本周五郎 「新潮記」
...まことに――いわゆる後世の関東者...
吉川英治 「平の将門」
...後世の武門武家が...
吉川英治 「平の将門」
...後世の諸物語のようにやゝもすると缺卷や錯簡があるのに反して...
和田萬吉 「父兄の方々に」
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