...そして彼の後ろから来る小作人たちのささやきのような会話に耳を傾けた...
有島武郎 「親子」
...「忘八蛋(ワンパダン)」後ろの方で秀才が官話(かんわ)を用いて罵る声が聞えた...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...後ろを顧みれば、禊岩も見え、それの上の同じ方向に、一大嶂壁あり...
大町桂月 「妙義山の五日」
...……ジナイーダは後ろを振返ると...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...コゼットがもう後ろの中庭を前ほど好かなくなったことをも...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...手を取り合わぬばかりに欣々(いそいそ)として立ち行く二人の後ろ影を...
中里介山 「大菩薩峠」
...新参の浪人がふいと後ろを振返り...
中里介山 「大菩薩峠」
...暫く無言で、やや坂道になったところを上りきると、今度は後ろのが、「お若さん、子供があるって本当だろうか」ぽつりと、思い出したようにいい出したのは、前棒のよりはやや年とったような声です...
中里介山 「大菩薩峠」
...あのう、姉さん、お弁当が出来たら急いでこの人に渡して下さい」お角さんは、門の中へ引き込んで来る一頭の駄賃馬の合図と、後ろの方、台所の方面へ向って女中へ弁当の催促を一度にしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...何時の間にやら後ろへ來て居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...油斷をしたところで金助を後ろから一突きに殺したんだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その後ろの方から...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その後ろから覗く顏の...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...土藏の後ろへかけた庇の中が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...後ろのハンドルを握って...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...そっと寄って来て後ろから奪ってしまった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一軍をひいて間道(かんどう)から敵の後ろへまわり...
吉川英治 「三国志」
...竹刀の先ッぽに、目録の包みを結びつけ、肩にかついでいる恰好(かっこう)は、狐に憑(ばか)された武者修行とでも見えるのか、野良犬が、後ろから、わんわん吠えた...
吉川英治 「松のや露八」
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