...樽前山をずツと後ろにして...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...本堂の蔀格子(しとみがうし)につかまつて内陣(なか)を覗き込むでゐると、後ろから、「どうだす、一つ手相を見せて頂けまへんやろか...
薄田泣菫 「茶話」
...梢の嵐猿の聲』とあり『女院は上の山へ花摘に御出にて』とある後ろの山はと三藏は右手に柱を握つて體を前に延ばす...
高濱虚子 「俳諧師」
...旦那が後ろから追いかけて...
谷崎潤一郎 「幇間」
...手前どもの後ろには莫大な金があります...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「株式仲買人」
...後ろをふり向きもしないで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...一寸離れて私たちの小さな屋敷の後ろには...
ボードレール 富永太郎訳 「計画」
...その後ろ姿を眺めながら...
豊島与志雄 「波多野邸」
...続く一人は、額で番茶の土瓶を打ち割り、後ろの一人は、一本背負でモンドリ打たせられます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「親分さん方」後ろから聲を掛けた者があります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...後ろからバタバタと追って来たのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それよりお前の後ろを見ろ」「あッ」ガラッ八が身をかわすのと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お前を刺したのはだれだ」平次はその後ろから抱き起しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いつも後ろからつづいてくる君の車の見えないのを不審がって...
山川方夫 「あるドライブ」
...三間後ろの方から歩く心もちで...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...「やっと来たぞ」定雄は後ろの千枝子と清の方を振り返った...
横光利一 「比叡」
...すぐその後ろについて女の声がいった...
吉川英治 「銀河まつり」
...侍臣のすすめに、正成も上をぬいで、後ろにおいた...
吉川英治 「私本太平記」
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