...大分後れたにもかかわらず...
泉鏡花 「婦系図」
...本当に私が気がよはかつた為めに申後れてしまひました...
伊藤野枝 「書簡 木村荘太宛」
...當地では花が後れて咲く朝顏も...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...僕は彼より五分間後れて帰ったばかりに一大事突発です...
海野十三 「密林荘事件」
...」気後れがするらしく...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...『ほととぎす』が同人間の雑誌ならばいかに期日が後れても差支なけれど...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...傲慢にしてはなはだしく時勢に後れたるの致すところである...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...ドイツ資本主義の後れた発育が理性を未丁年状態に引き留めた責任者などとは決して考えられていない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...原稿料さえ後れがちで...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...帰り後れた二三の鳥が...
豊島与志雄 「土地」
...帰るのがなお後れた...
豊島与志雄 「反抗」
...手後れになっても構わないんですか...
豊島与志雄 「古井戸」
...史通六家劉知幾の史通は少し時代が後れ...
内藤湖南 「支那目録學」
...丁度僕が通り過さうとした或室から一番後れて出た女がある...
長塚節 「開業醫」
...後れながらも参りたるはまことの病にあらざる証拠(あかし)よといわば何と答えん...
夏目漱石 「薤露行」
...禪宗の風化を受くること關東の諸國より後れ...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...現下の時勢に鑑み今日の進歩に後れぬように努めねばならないが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...その仕事を後れている等という言葉で片付けてはならないのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
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