...その近所で人妻らしい人の往来するのを見かけると葉子の目は知らず知らず熟視のためにかがやいた...
有島武郎 「或る女」
...蓆(むしろ)旗――神経を尖らして往来する同志達――俺達は各々部署についていた一人残らず俺達はみんな云っていた...
今村恒夫 「死ぬる迄土地を守るのだ」
...折返し有志を伴って往来すること四回に及んでいた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...馬の往来するが為にかくはなりたりと...
関寛 「関牧塲創業記事」
...その前を往来する舟を数里の前(さき)まで迎えに往って...
田中貢太郎 「竹青」
...金山寺へ往来する参詣人の舟が水鳥の群のように浮んでいた...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...彼の目は往来する人々の流れに...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...自然双方を往来することになり...
徳田秋声 「縮図」
...その街上を往来するもの...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...ひまをぬすみてしばしば往来するさえあるに...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...何万という人が往来する...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...哀悼(あいとう)の弔問客(ちょうもんきゃく)が絶えず往来する...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...往来するものの先達に仕立てあげられていた...
本庄陸男 「石狩川」
...特殊的な対象の間を往来する反省は抽象作用に導き...
三木清 「哲学入門」
...町筋も往来する人や駕籠で賑(にぎ)わっていた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...道には往来する人が多く...
山本周五郎 「へちまの木」
...これは遠距離から往来する腰弁や労働者の便利を図るために出来たものらしく...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...そこらを往来する物売りや...
吉川英治 「親鸞」
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