...予の如きは往く時から既に先生は千古の偉人だと信仰して往つたのであるから...
伊藤左千夫 「竹の里人 一」
...しかして哲学およびその他精神科学研究のために西洋に派遣せらるる留学生には主としてドイツに往くことを勧誘したのである...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...門を入って黄ばんだ庭木の下をくぐって往くと...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...新一は吉の家へ遊びに往くと云う口実をこしらえて...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...あんな処まで出かけて往くのだから...
田中貢太郎 「草藪の中」
...その長の中にある二つの石橋を渡って往く...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...それは帆も楫も用いないで飄然とひとりで往く舟であった...
田中貢太郎 「竹青」
...きっと軽薄にその後をつけて往くのであった...
田中貢太郎 「瞳人語」
...まず深草の通西軒へ持って往くと...
田中貢太郎 「蠅供養」
...「アメリカへ往くつもりで...
田中貢太郎 「変災序記」
...私は和智君が倒れかけた襖の傍を裏崖へ向いた窓の方へ往く姿をちらと見たばかりで下へ駆けおりた...
田中貢太郎 「変災序記」
...上海へ往く途中で病気になり...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...自分が帰つて往くから引き取つて貰ひたいと頼んだ...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...その前まで往くだけでも往って見ようと...
堀辰雄 「晩夏」
...「こんどはきつと往くからね...
堀辰雄 「爐邊」
...お兄さま――二人で往くの...
牧野信一 「痴日」
...修行をしに往くのである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...併し己はあの美しい荘園を受け取りに往くことを急がなかつた...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
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