...今アヌンチヤタを導き往くことゝなりたる我胸には...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...「往くときと、来たときと、こんなに気持の違うのは初めてだ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...どこへ往くのです」乳母は章の顔を見て...
田中貢太郎 「狼の怪」
...ほっとして傍へ往くと...
田中貢太郎 「怪譚小説の話」
...秀夫は今晩こそ往くと云う彼にとっては一つの決心をしているので...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...秀夫は橋の上へ往くと牡蠣船の方を見た...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...「どこへ往く、我家(うち)は流れたから、小屋がけをしておる、ここじゃよ」と、漁師は云った...
田中貢太郎 「月光の下」
...お呼びくださいまし」「ありがとう」婢(じょちゅう)が出て往くと省三は手紙の文字に眼をやった...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...それに夜森の中へ往くと云うのが不安にもなって...
田中貢太郎 「雀が森の怪異」
...舟で往く者もあった...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...そしてすぐこれから月ヶ瀬に往くにしてもやつぱり上野の町を通過してゆくのである...
近松秋江 「伊賀國」
...往く船を遙に見送って居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その夜も空しく更けて往くばかりだった...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...人に詞(ことば)懸けられてその人が刀杖を取りに往く間待って居るなど言い出したのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...風船のあるところ町を往く少年のすがたがあった...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...尋ねて往く度に様子を見るが...
森鴎外 「雁」
...刀自は壽阿彌が同じ講釋をしに永井えいはく方へ往くと云ふことを聞いた...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...午餐(ひるげ)に往く食店(たべものみせ)をもかへたらんには...
森鴎外 「舞姫」
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