...門を入って黄ばんだ庭木の下をくぐって往くと...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...薄紫に暮れてゆく空の一方から一方へと矢のやうに飛んで往くものがあつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...それにもかかわらず地獄の火の国には往くことになるかもしれない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...章が狩に出かけて往くと...
田中貢太郎 「狼の怪」
...そんな処へ往くは...
田中貢太郎 「蟹の怪」
...「どこへ往くのだ」長吉の声は乾(ひ)からびていた...
田中貢太郎 「春心」
...あなたにお眼にかかりに往くところよ」定七は困ったが...
田中貢太郎 「春心」
...それは国王や大官の路を往く時に警蹕(けいひつ)するような声であった...
田中貢太郎 「申陽洞記」
...それに夜森の中へ往くと云うのが不安にもなって...
田中貢太郎 「雀が森の怪異」
...その前を数十人の跫音(あしおと)で駈(か)けて往く者がある...
田中貢太郎 「仙術修業」
...どこへ往く」壮い漁師はあの騒ぎのために気が狂って己(じぶん)の顔を忘れているのではないかと思った...
田中貢太郎 「海嘯のあと」
...東北の方へ往くことになってる」「そうか...
田中貢太郎 「妖影」
...中々北海道の開墾はこんな風に往くものでありませぬが...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...内の娘(こ)はそんなところへ出て往く用はない」といって...
近松秋江 「霜凍る宵」
...どこへ往くと云う当てもなしに...
森鴎外 「雁」
...房州辺の海岸へ転地療養に往くと云うことが書いてあった...
森鴎外 「二人の友」
...わずか十里か十五里の江戸へ往くのを天の一方へでも別れるように思ッて...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...兵隊だから召集を逃げる為に東洋へ往くと云つてた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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