...われわれは往々にして余り間近(まぢ)かなものを...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...これくらいに内輪にしても烈しい夕立の日等は往々にして数十円の残り品の出来る事があります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...世間の為めに自己が失はれて了ふやうなことに往々にして邂逅する...
田山録弥 「須磨子の死」
...それに堪へられずに身も心も亡ぼして了ふことも往々にしてある...
田山録弥 「生滅の心理」
...往々にして個人の輪郭消えて直ちに動植物と同化せんとし...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...往々にして過度に尊重され又は過度に軽視されるこの実践という概念を...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...この発展は往々にして復古主義にもなるわけであり...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...不幸は往々にして愛し合ってる心をもたがいに離れさせるものである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その松明でさえも往々にして明滅しかける...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...往々にして作品の讃辞として使われている...
豊島与志雄 「ヒューメーンということに就て」
...往々にして難破から脱する方法となる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...また往々にして事実そうなのであるけれども...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その妻を親切をもって謀(はか)りし罪その他一切の悪業に報わるるの苦痛あるを知りて死にしや否の一事はなお往々にして争われたりき...
宮崎湖処子 「空屋」
...一般に作家の書く批評文が往々にして専門批評家の批評文よりも中途半端で妥協的でウジウジしたものになる理由はそのへんにあると思います...
三好十郎 「恐怖の季節」
...往々にして手がひとりでにかゆい所にとどいてしまうように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...往々にして損が少ないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その辺の田を耕せば往々にして鉄屑が出たという(筑前続風土記拾遺)...
柳田國男 「地名の研究」
...東北地方には往々にして路の畔(ほとり)に...
柳田国男 「山の人生」
便利!手書き漢字入力検索