...その真相とは往々にして対角線的にかけへだたった結論に達していることはないだろうか...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...しかし世人が往々誤解するように横隊戦術に比し戦場に於て必ずしも徹底的に優越なものでなかったし(一八一五年ワーテルローでナポレオンはウエリントンの横隊戦術に敗れた)...
石原莞爾 「戦争史大観」
...文芸上の革命もまた往々シロウトに烽火を挙げられる...
内田魯庵 「四十年前」
...わが国では牛馬が虐待せられているのを往々見受けるが...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...其人は往々にして...
田山録弥 「心理の縦断と横断」
...ヨオロッパ人も往々東方の文化とか東方の思想とかいうような語を用いるが...
津田左右吉 「東洋文化、東洋思想、東洋史」
...往々忘れられ勝ちな事実である...
寺田寅彦 「記録狂時代」
...しかして世上往々政治をもって一の玩弄物(がんろうぶつ)としてその経験をば烟火(えんか)のごとく愉快なるものとなし...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...往々見られる現象だ...
戸坂潤 「科学的精神とは何か」
...この種類の諸科学の成果の集成(之は往々にして百科全書的となる恐れはあるが)とは...
戸坂潤 「科学方法論」
...だから肯定的精神とかいう奴こそは往々本当の迷信であって(従って物理的には之は迷信ではないとされる)...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...例えば吾々は有名な自然科学者の内に往々一種の憂国の士や国粋主義者を見出す...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...而して閣下の行動は往々之に類するものあるを以て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...往々にしてなんたるものであったか! 皆砂でできていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...中には往々得意らしいのを見て...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...カンジキは往々持ちあげ兼ねるほど深く...
本庄陸男 「石狩川」
...この物倉廩(くら)に籠(こも)る事往々ありと...
南方熊楠 「十二支考」
...しかし往々上丁を以てしたこともあるさうである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
便利!手書き漢字入力検索