...しかも往々顧みられない事実は...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...冬分(ふゆぶん)は往々(わう/\)敦賀(つるが)から來(き)た船(ふね)が...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...往々にして著者から謙遜のつもりで文庫にでも入れてもらいたいなど出版を申し込まれる場合がある...
岩波茂雄 「岩波文庫論」
...それから急いで主人のいるほうへ走って行くのを見かけることが往々(おうおう)あるが...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...家が焼けてしまっても往々にして立ちのこるし...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ヨオロッパ人も往々東方の文化とか東方の思想とかいうような語を用いるが...
津田左右吉 「東洋文化、東洋思想、東洋史」
...それに先立つ非合法的で非衛生的な往々数カ月に及ぶ×××生活を...
戸坂潤 「社会時評」
...を止揚するために人々は往々判断を導き入れる...
戸坂潤 「性格としての空間」
...「日本的なるもの」は往々西欧的なものや又世界的なものに対立させられているようだが...
戸坂潤 「日本の民衆と「日本的なるもの」」
...自分の信念にもっとも堅固でありもっとも確信してる知力ある人々も、その信念が消え去るのを見、決意するのを躊躇(ちゅうちょ)し恐れ、そして往々、思いもかけなかった方向へ決意しては、みずからいたく驚いていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...全く同工異形にしてその差別往々(おうおう)弁じがたきものあり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...また往々英米の小学読本などにも載っている最も有名な話である...
穂積陳重 「法窓夜話」
...水に湿った田に往々低い茎のあるいは立ちあるいは横斜したヤナギタデが越冬して残り...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...ゆえに農家の子女などは往々タビラコあるいはタビラッカを採りに行くと称して田面に下り立ちそれを採り来りて食用に供する事がある...
牧野富太郎 「植物記」
...縦(よ)し予の嗜好の変遷にして往々邪路に迷ふことありとするも...
正岡子規 「俳句の初歩」
...往々にしてあるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もし悪魔蛇類の子ならばただちに胎下するとて頑固(がんこ)尚古の者は今も往々かくのごとくす云々...
柳田國男 「地名の研究」
...往々にしてばかばかしく無理なもののあることを感ぜしめる...
柳田国男 「雪国の春」
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