...あの支流の末は往々にして...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...『浮雲』の文章に往々多少の露臭(ろしゅう)があるのはこれがためであろうが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...これを始めて見た人の幼稚な感想の表現には往々人をして破顔微笑せしめるものがあるのである...
寺田寅彦 「生ける人形」
...この種類の諸科学の成果の集成(之は往々にして百科全書的となる恐れはあるが)とは...
戸坂潤 「科学方法論」
...例えば吾々は有名な自然科学者の内に往々一種の憂国の士や国粋主義者を見出す...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...アカデミー的なものが往々難解を意味したり...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...世間で往々考えるような...
戸坂潤 「思想としての文学」
...そして甚だ往々にしては故意に...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...往々日本を誤解して日本に不利益なる報告を本国に送るものなしとも限らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...往々旧首領の復活を希望するものあるのみならず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...往々全体を破壊することがある...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そのままになった者も往々ある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「国貞が初期の作は往々にしてその師豊国に比すべきものあり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...往々爾(しか)解せられる...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...往々にして非難の的となり...
新渡戸稲造 「ソクラテス」
...ススキの稈の本の方は往々葉が枯れ去りてその膚を露わし...
牧野富太郎 「植物記」
...ただ戦争は相手のある仕事で、その相手はあらゆる手段をつくして、こちら側を打ち負かそうとして刻々に動き変化しているために、軍および軍人は、そのときどきの戦局に対処するためには、往々にして、いちいちの執行について、最高の統率者にはかったり、または命令を待ったりする余裕をもたない...
三好十郎 「アメリカ人に問う」
...今の浜の目十八ヶ村は多くは三百年来の新墾であるのに往々にして陶器・古刀を発掘しまた古墳に打ち当たることが多かった...
柳田國男 「地名の研究」
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