...事業に熱心なものが往々義理も人情も返り見ないことがあるのは...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その案は往々(おうおう)我輩の考うる以上のものがあった...
大隈重信 「東洋学人を懐う」
...科学者の発見の径路を忠実に記録した論文などには往々探偵小説の上乗なるものよりもさらにいっそう探偵小説的なものがあるのである...
寺田寅彦 「科学と文学」
...そうすれば深さは学問性に特有な規定ではない――実際学問に於ては特に往々深さが非難されるのをさえ人々は知っている...
戸坂潤 「科学方法論」
...往々実証主義的に曲解されてはいるが併し実は唯物論的な...
戸坂潤 「思想としての文学」
...往々大激論大争議の壇上に於て顕著なる成功を博し得ること多し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その歩調が往々にしてしどろもどろに乱れると...
豊島与志雄 「失われた半身」
...往々そういうものがある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...時間と場所とが不足なので往々歴史家から等閑に付せられている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...世間往々学者の常識欠乏せるを言う...
新渡戸稲造 「教育の最大目的」
...往々他の小説に見うける如くA町とかB村とか或ひはまた単に或る村とか...
牧野信一 「貧しき日録」
...この種は往々家圃に栽えて食料にするとあるから...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...我邦では支那と同じく往々観賞のため...
牧野富太郎 「植物記」
...もしくは学修するものが往々にあるが...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...仏経および神書往々これを言う...
南方熊楠 「十二支考」
...薩摩の深山でも往々にして婦人の姿をした者が...
柳田国男 「山の人生」
...歴史上の人物が封じ込められてしまふやうなことは往々あることで...
吉川英治 「折々の記」
...但其の記中往々文体を失し...
若林※[#「王+甘」、第4水準2-80-65]藏 「怪談牡丹灯籠」
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