...事實往々取ル二諸ヲ傳聞ニ一...
秋月種樹 「南洲手抄言志録」
...併し情調の生活は往々にして思想と人格とを拒むの生活となる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...往々自分と異つた存在に對しては此認識の困難を忘却して...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...往々著く玻璃質のものあり...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...往々にして諸科学の実際的な実証的研究から孤立さえし兼ねない...
戸坂潤 「科学論」
...例えばギリシアや或いはもっと系統の違った支那や印度の古代哲学の範疇を、範疇論的に検査しないで単に文献学的に取り扱っていると、往々にして、現代に於ける諸問題を、こうした古代的範疇で処理したりなどしたくなるのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...往々榮達の爲に主義政見を一擲するの例少からず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...往々辭を絶對的多數の政黨なきに藉ると雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...真摯な人には往々ある...
豊島与志雄 「故郷」
...斯かる表情の、そして更に斯かる神経の、重積してる群集の中にはいると、往々、自分がその中で溺れ、窒息しそうな幻影に囚われることがある...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...往々にして、劇作家は、自分の中に、無限に分裂した自己をもっていて、小説にまとめるには余りにも多くの自分をもっていて、それは劇の姿をもって、彼自身の無限の距離感を表現するとも云える...
中井正一 「生きている空間」
...往々にして規則の確実性より外れがちで...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...世人往々(おうおう)この事実を知らずして...
福沢諭吉 「学問の独立」
...かつ大志を抱くものは往々貧家の子に多きものなれども...
福沢諭吉 「学校の説」
...世間には往々いわゆる形而上学(メタフィジックス)に限られているように思っている者もあるから...
穂積陳重 「法窓夜話」
...じっさいの現場にさらしたばあいに往々にして感情はそれをうらぎると言ってもよい...
三好十郎 「抵抗のよりどころ」
...往々語及家国事...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...不思議に平地にも往々にこの名がある...
柳田國男 「地名の研究」
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