...事業に熱心なものが往々義理も人情も返り見ないことがあるのは...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...犯罪者は往々下らない過失をやるものだけれど...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...獣類の中でも小形のものには往々この性質が備わって...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...我往々にして伜がさながら暴露されたる父の祕密なるが如きをみたり...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...――2.自然界に於ては往々にして個々の物體が殊に美しく目立つことがないではない...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...そのために意外な誤った結論に陥るという危険が往々ある...
寺田寅彦 「「手首」の問題」
...今日は往々さういふ人を見受ける...
戸川秋骨 「翻訳製造株式会社」
...彼は往々インスピレーションのために...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...往々有害でさえあるのだ...
戸坂潤 「科学的精神とは何か」
...夏の山の雨は往々にしてすさまじい勢ひを見せるものだ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...最も力あるもの――人はそれを持っていながら往々忘れていることがあるね...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...日を受けて往々(おうおう)紫色に染(そ)んでいる...
牧野富太郎 「植物知識」
...此は日本の坊樣にも往々あることでありますが...
松本文三郎 「印度の聖人」
...邦人が一汎に和漢書よりは精確と想う欧州書にもこんな杜撰(ずさん)が往々(まま)あるから孫引きは危険千万と注意し置く...
南方熊楠 「十二支考」
...往々にして手がひとりでにかゆい所にとどいてしまうように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これに夢中になると往々自分の体やその自由までも賭ける...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...八 今も少年の往々にして神に隠さるること先頃(さきごろ)も六つとかになる女の児が...
柳田国男 「山の人生」
...世間でも往々によく間違えられやすい...
吉川英治 「私本太平記」
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