...われらは長く苔虫類の生活状態を見なれた結果として往々自身を苔虫の地位において...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...今でも浅香のような姿であの歌を唄いながら行く女を往々町で見かけることが珍しくないのを思えば...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...其人は往々にして...
田山録弥 「心理の縦断と横断」
...そしてこれに新しき衝動を与えるものは往々にして古き考えの余燼(よじん)から産れ出るのである...
寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
...といったような場合も往々あるようである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...実際的の問題は往々意想外に複雑であるから...
寺田寅彦 「物理学の応用について」
...例えば吾々は有名な自然科学者の内に往々一種の憂国の士や国粋主義者を見出す...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...そして甚だ往々にしては故意に...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...作家の主観的な(之は往々主体的という言葉でゴマ化されるが)内部的イデーを穿鑿するに止まるならば...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...往々にして溺死人があると言われている...
豊島与志雄 「田園の幻」
...往々にしてヒューメーンだと云って賞讃せられる...
豊島与志雄 「ヒューメーンということに就て」
...猫は人の顔色を読むと云われているが、往々、最もよく人の顔色を無視する...
豊島与志雄 「猫性」
...ことによると人間の弱点だけを綴(つづ)り合せたように見える作物もできるのみならず往々(おうおう)その弱点がわざとらしく誇張される傾(かたむ)きさえあるが...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...婦人が往々にして身を誤(あやま)つなどは...
新渡戸稲造 「自警録」
...余技そのものの中に往々彼の作物を躍如とさせ...
萩原朔太郎 「小説家の俳句」
...往々非常の名人を生じて...
福沢諭吉 「帝室論」
...ススキの稈の本の方は往々葉が枯れ去りてその膚を露わし...
牧野富太郎 「植物記」
...往々偉大な人物が高邁な企図...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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