...――或は僕は畳の上では往生しない人間かも知れない...
芥川龍之介 「闇中問答」
...往来の喧嘩はいつ何時(なんどき)危険を齎らすかもわからないことである...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...今度の赴任には家族を纏(まと)めて往(ゆ)かなければならぬ...
薄田泣菫 「茶話」
...異様の風体をしたものが右往左往しているという有様でした...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...梁は故郷へ帰って陳の家へ探りに往った...
田中貢太郎 「西湖主」
...お岩は何処へ往った...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...傍の笊にあった黍(きび)の餅を二つばかり持って出て往った...
田中貢太郎 「妖怪記」
...云うようなことは一往調べた方がよいだろうな...
谷崎潤一郎 「細雪」
...わたし相沢です」はじめて往診に行つたときの相沢の濁(だ)み声が耳に蘇(よみがへ)つて来た...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...柳町(やなぎちやう)の或寄席(よせ)の前の汚(きたな)い床屋から往來へ聲をかける...
徳田秋聲 「絶望」
...荷馬車を引いて往来し初めた...
豊島与志雄 「狐火」
...芋の方が一本ころころと往来の中へ落ちた...
夏目漱石 「坑夫」
...椽(えん)の下を伝わって雪隠(せついん)を西へ廻って築山(つきやま)の陰から往来へ出て...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...往来へ飛降りると同時に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...※よりP6まで荷は分けて何度も往復する...
松濤明 「槍ガ岳」
...往来中で失礼さんだがご挨拶がしてえ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...息子がおじの内へ往って留めて貰うより外はないと云うと...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...諸国の辺土には往々に自然稲の存在を伝えている...
柳田國男 「地名の研究」
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