...――形式だけ象徴めいてゐて...
田山録弥 「小説新論」
...形式だけを存在又はその原理と考えようとする形式主義――多くの観念論はそういう形式主義に帰着する・カントを見よ――は...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...所謂文学という伝統的な或いは寧ろ習慣的な一定形式だけを文学だと思い込んでいる者は...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...ファシズムを独裁制という政治形式だけから考えることは許されないので...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...形式だけ日本語によつて書かれた西洋文學である...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...形式だけ見事だって面倒なばかりだから...
夏目漱石 「三四郎」
...たいへん親切にされて不愉快な事がある」「どんな場合ですか」「形式だけは親切にかなっている...
夏目漱石 「三四郎」
...門外漢になると中味が分らなくってもとにかく形式だけは知りたがる...
夏目漱石 「中味と形式」
...ただ形式だけの統一で中味の統一にも何にもならない纏(まと)め方(かた)をして得意になる事も少なくないのは争うべからざる事実であると私は断言したいのです...
夏目漱石 「中味と形式」
...少くとも形式だけは...
野上豊一郎 「演出」
...前者は形式だけの似而非(えせ)詩である...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...彼はなさなければならないことの形式だけをやって...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...形式だけであるかもしれない...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...形式だけのことでいいのです...
久生十蘭 「キャラコさん」
...形式だけでも仲人を...
山本周五郎 「さぶ」
...形式だけ片手をあげると...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...形式だけで降りて来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...殊に、秀吉が、北国出陣を決した際には、(形式だけでも、一部の将兵を、御当家からも、参加させて、誼(よしみ)をお示しあるべきではないでしょうか)と、信雄はすぐ駈けつけて来て、しきりと家康を説(と)いたものである...
吉川英治 「新書太閤記」
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