...三山の区画はその形式だけはとうに尚巴志(しょうはし)によって破壊されたが...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...その形式だけは保存しておいてこれを支那貿易の機関に使ったのであります...
伊波普猷 「琉球史の趨勢」
...困難と思われたる形式だけを...
太宰治 「喝采」
...論理の形式だけが論理学にぞくする...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...無論学問の形式から特に思考の形式だけを抽象し独立せしめることはどのような場合でも出来なくはない...
戸坂潤 「科学方法論」
...質料=物質から離れて形式だけが自己感応して出来上ったと考えられる永遠不変な関係の固定的・静的世界が...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...所謂文学という伝統的な或いは寧ろ習慣的な一定形式だけを文学だと思い込んでいる者は...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...ファシズムを独裁制という政治形式だけから考えることは許されないので...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...形式だけでも見合をなすったら……とそんなことに一人できめてしまった...
豊島与志雄 「失策記」
...それも形式だけに! まあすわるがいい...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...形式だけ見事だって面倒なばかりだから...
夏目漱石 「三四郎」
...ただ形式だけの統一で中味の統一にも何にもならない纏(まと)め方(かた)をして得意になる事も少なくないのは争うべからざる事実であると私は断言したいのです...
夏目漱石 「中味と形式」
...前者は形式だけの似而非(えせ)詩である...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...いつもはほんの形式だけに口を湿す湯呑のお湯を...
正岡容 「寄席」
...訓古と模倣と形式だけを事とした中世の歌読みでは無くして...
三好十郎 「俳優への手紙」
...形式だけ片手をあげると...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...君は思想の形式だけを思想だと思ってる技術家だよ...
横光利一 「旅愁」
...従来から形式だけのものに過ぎない...
吉川英治 「新書太閤記」
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