...乃至(ないし)は強飯(こはいひ)の類の心籠めた供物(くぶつ)を入れ置くところである...
石川啄木 「葬列」
...蓮の葉に白い強飯(こわめし)を乗せて出し...
田中貢太郎 「怪談会の怪異」
...風呂敷に包んで持って来た強飯(こわめし)を竹の皮のまま...
永井荷風 「草紅葉」
...三社祭(さんじゃまつり)の強飯の馳走に与(あず)かろうとは...
永井荷風 「草紅葉」
...あたいのお強飯(こわ)を食べて頂戴な……」ふところから...
中里介山 「大菩薩峠」
...夙に須原を發す木曾人の朝草刈らす桑畑にまだ鳴きしきるこほろぎの聲長野々尻間河にのぞみて大樹おほし木曾人よあが田の稻を刈らむ日やとりて焚くらむ栗の強飯(こはいひ)妻籠(つまご)より舊道を辿る...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...強飯(こわめし)の折でも懐(ふところ)に入れているとしか受け取れなかった...
夏目漱石 「明暗」
...子供にくばる菓子づつみや強飯(こわめし)やら...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...あるいは地方の子供などがキツネノオコワ(狐の御強飯)と呼んで遊ぶものである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...強飯(こわいい)などを召し上がり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...強飯を冷やしたり...
柳田国男 「故郷七十年」
...一つの甑(こしき)で蒸(む)した強飯(こわめし)...
柳田国男 「年中行事覚書」
...または強飯(こわめし)のような食べ物だけを...
柳田国男 「母の手毬歌」
...土地によってはまた厚朴(ほお)の葉でつつんだ強飯(こわめし)や...
柳田国男 「母の手毬歌」
...そうして強飯(こわめし)でもなく萩(はぎ)の餅よりもさらによく潰(つぶ)された新式の餅が...
柳田国男 「木綿以前の事」
...餅(もち)・ダンゴ・強飯(こわめし)・何とか汁(じる)の類に...
柳田国男 「木綿以前の事」
...誕生まえに平気で強飯(こわめし)を喰(た)べた...
山本周五郎 「桑の木物語」
...強飯(こわめし)なぞを中位の風呂敷一パイぐらい...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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