...異教的良心の純粹なる發現に――ホメーヤやソフオクレスの人物が持つてゐる敵愾心(フアイントシヤフト)の強健と雄大と崇高とに牽付けられて來た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...その強健な、物を物ともしない姿は夏の朝の気分としっくりそぐって見えたばかりでなく、その日に限って葉子は絵島丸の中で語り合った倉地を見いだしたように思って、その寛濶(かんかつ)な様子がなつかしくのみながめられた...
有島武郎 「或る女」
...強健な老人振りに...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その強健な身体も...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...強健なストゥヴァン夫人の肖像がかかっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その叙事詩は精神的圧迫の時期の後に来る強健な唯物主義の色を帯びていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...などは彼の強健な気質を復旧してくれた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そしてその強健な美しい動物に感嘆した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...クリストフの強健な手がこね上げた音響の捏粉(ねりこ)からは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...高貴とは生命力の強健なことを言うのだと...
豊島与志雄 「文学精神は言う」
...それでも彼(かれ)の強健(きやうけん)な鍛練(たんれん)された腕(うで)は定(さだ)められた一人分(にんぶん)の仕事(しごと)を果(はた)すのは日(ひ)が稍(やゝ)傾(かたぶ)いてからでも強(あなが)ち難事(なんじ)ではないのであつた...
長塚節 「土」
...山路は馴れた強健な足取りですが...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...二十三歳の強健で正気な男を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...強健にして元気旺盛...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...強健な人が筋肉を働かせる運動を喜んで自分の肉体的能力を誇るのと同じように...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...体躯強健にして酷烈な気候と窮乏とに堪え得た二千人は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...いかにも強健らしい正面の椅子に泰然と構えた姿...
山本笑月 「明治世相百話」
...その強健な体に持って...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索