...此等のものが「己れ」を強めるの用をなすに過ぎないとき...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...そのテキパキした考へに対する自信が更にまたその決心を強めるのであつた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...そのことがまた憂欝を強める)...
種田山頭火 「其中日記」
...またその権威を次第に強めることにもなったので...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...そのような努力の結果はかえって防ごうとする感じを強めるような効果があった...
寺田寅彦 「笑い」
...その抵抗力を強める代りに却って多少とも之を弱める方向に働く可能性をば著しく有っていたということにある...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...しかし世間だのみんなだのという誇張した言葉を強める夫人の意味は...
夏目漱石 「明暗」
...想像についての同一性を強めるのに役立つのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...夜になつても鎭(しづま)るどころか益々その勢を増し怒號(どがう)を強めるばかりで...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...課税の負担と圧迫との突如たる増加は生産を阻害する他の諸原因をいっそう強めるに違いない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...この柿の渋が養蚕用の網を強めるに必要で...
南方熊楠 「十二支考」
...その意識を強めることが少し美しくない気がし出した...
室生犀星 「故郷を辞す」
...もちろんそのうらを行って現実性を強める方法もないではないが...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...筋肉を強める肉體の豐滿があつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...悲調を強めるものでしかなく...
吉川英治 「新・水滸伝」
...一そうそれを強めるため...
吉川英治 「新・水滸伝」
...わしの信念を強めるばかりとなった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...それを刺激し強める種類の滋養は必要でありません...
和辻哲郎 「すべての芽を培え」
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