...浪花節(なにわぶし)語りのような妙に張りのある声で突然口を切った...
有島武郎 「カインの末裔」
...心臓を奪われた人の声とは思われない張りのある声で述べたのであった...
海野十三 「心臓盗難」
...そして元気のいい張りのある声が響きました...
豊島与志雄 「香奠」
...次に保子の落着いた張りのある声がした...
豊島与志雄 「反抗」
...その晴れやかな張りのある声を聞きたかった...
豊島与志雄 「反抗」
...「吉三郎さん?――お一人?」扉口に立つた女はかう張りのある声をかけて扉に片手を靠(もた)せながら...
長與善郎 「青銅の基督」
...二雛妓(おしゃく)達が若い張りのある声で「いっちく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一座を見まわす女の張りのある声にも...
火野葦平 「花と龍」
...柄にもない張りのある声で...
牧野信一 「早春のひところ」
...なにがごめんだい」だしぬけに耳もとで張りのある声がぶちまけられた...
正岡容 「寄席」
...真紀子は傍から張りのある声で...
横光利一 「旅愁」
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