...あの人は弱虫で、とても勇気がない...
...弱虫だから、そんな危ないことはできない...
...大人になっても、弱虫のままだった...
...彼女は弱虫ではなく、いつでも自分の言葉を貫く強さがある...
...弱虫をバカにする言葉は使わないように...
...「まあ兄さんも弱虫ね」といいながらお母さんも泣き出しなさった...
有島武郎 「碁石を呑んだ八っちゃん」
...」「は……い、」「泣くな、弱虫、さあ一つ飲まんか! 元気をつけて...
泉鏡花 「歌行燈」
...帆村先生が帰って来て叱(しか)られても、わしは知らぬよ」「叱られるのは大辻さんだよ」「いや、もう弱虫と、口は利かん」とうとう三吉と大辻とは別れ別れになってしまった...
海野十三 「地中魔」
...こほろぎ 私はお見かけどほりの弱虫だ...
薄田泣菫 「独楽園」
...僕は、御推量のとおり、だらしのない、弱虫の、道楽者です...
太宰治 「新ハムレット」
...とりとめもない物思ひ、そこはかとない無常感、――私は弱虫、そしてなまけものだわい、強くなれ/\...
種田山頭火 「其中日記」
...この人の色は強烈でありながらちゃんとつりあいが取れていて自分のような弱虫でも圧迫を感じない...
寺田寅彦 「昭和二年の二科会と美術院」
...「今井さんの弱虫!」と澄子は笑った...
豊島与志雄 「変な男」
...それに私みたいな弱虫はひとりもゐないのでわがもの顔にわいわい騒いでゐる...
中勘助 「銀の匙」
...――裸の、弱虫の、そして内地人ではない、半島人の、彼を見せてくれたことが、私に満足を与えたのだった...
中島敦 「虎狩」
...それだけに、厳(おご)そかな天の荒ら息吹(いぶき)を真向にうけるのだから、弱虫やなまけ者、卑劣漢や臆病ばらには、とうてい辛抱しきれるものではあるまい...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...弱虫の癖(くせ)に四つ目垣を乗りこえて...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...弱虫に極(き)まってる...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...學校(がくかう)にての出來(でき)ぶりといひ身分(みぶん)がらの卑(いや)しからぬにつけても然(さ)る弱虫(よわむし)とは知(し)る物(もの)なく...
樋口一葉 「たけくらべ」
...とても弱虫なのねえ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...……クソインテリの、思いきりの悪い、疑ってばかりいる、弱虫の、青っしょびれた、テレてばかりいる、ウジウジと世間のことばかり気にする、命がけになれない、チットばかり良心的みたいな、そいでイザとなると逃げてばかりいる――クソインテリは、あん時、死んじまって、俺あ、別の人間になっていたんだ...
三好十郎 「胎内」
...――弱虫のくせに喧嘩ばかりしやがつて骨を折らすぢやねえか...
室生犀星 「鉄の死」
...「弱虫ッ」という罵声(ばせい)を浴びたくない...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索