...弱々しい声を出しました...
芥川龍之介 「アグニの神」
...普段通りの声でしゃべっている――多少弱々しいかもしれないが...
東健而訳 大久保ゆう改訳 「瀕死の探偵」
...弱々しい音調に変って行った...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...いかにも弱々しい低い絶え入るやうな哀しいものであつたのも私の心をひとしほ苦しめた...
高見順 「かなしみ」
...細い弱々しい声であるから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...力にあまる重荷をつけられた弱々しい馬が...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...巳之助は弱々しい微笑を浮べました...
豊島与志雄 「古木」
...弱々しいザビーネ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女自身もごくきれいな繊細な弱々しい小猫にすぎなくて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...弱々しい憐れな幸福らしい微笑――わたしはそういうものをことごとく見てとりましたけれど...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...おそらく俺の斯んな弱々しい了見を見抜いてゐたんだらう――新吉はそんなに考へ直して...
牧野信一 「淡雪」
...病人のやうに弱々しい声でそんなことを呟いた...
牧野信一 「毒気」
...今の話を弱々しい声であそばすのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...弱々しい、物悲しい微笑を漾(ただよ)わしている博士の顔を仰いだが又、ハッと眼を伏せた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...あの三階に見える弱々しい灯の一つが...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...見るからに弱々しい一名の敵を...
吉川英治 「剣の四君子」
...白桃の花よりは先に風に散ってしまいはしないかと思われるほど弱々しい...
吉川英治 「松のや露八」
...エキゾチックではあるが何か灰色の哀感とそして弱々しい明治世代の訴える“うたごえ”も持たなかった細民たちの無数の顔が...
吉川英治 「忘れ残りの記」
便利!手書き漢字入力検索