...弱々しい星影が七つ八つ...
石川啄木 「鳥影」
...どうしてこんな弱々しい表情をするのか...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...いかに弱々しい、又は粗末らしい形をしたものでも此の根源のあるものはつぶれない...
高村光太郎 「触覚の世界」
...しおりとは悲しいことや弱々しいことでは決してない...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...弱々しい顔の間に...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...足取りは弱々しいながら狂いがありませんでした...
豊島与志雄 「画舫」
...風にふくらんで将(まさ)に裂けようとしてる帆布のような弱々しい張りきった皮膚が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その足どりは先日、同様の夜山(よやま)をした弁信法師と同じように、弱々しいもので、十歩往(ゆ)いては立ちどまり、二十歩進んでは休らいつつ、息を切って進んで行くのは、まさに病み上りに相違ないが、でも、何か別しての誓願あればこそ夜山をするものでなければ、今時、飄々(ひょうひょう)と出遊するはずはありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...見たところは弱々しい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――猫の子のやうに弱々しい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「待つた」不意に弱々しいが凛(りん)とした聲...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...気力のない弱々しい人間になってしまった...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...そして絶えず彼の弱々しい生存を励まし支えていてくれるような気がするのだった...
原民喜 「死のなかの風景」
...力の弱々しい殘りを集めて突き進んだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...到底全心を打ちこめない弱々しい殆ど退屈な会話の傍ら...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...恥かしそうな弱々しい声で)僕は何もしやあしません...
三好十郎 「冒した者」
...只「エエ」とか「ハア」とか弱々しい返事をなすって...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...波止場のマドロスの中から国籍も素姓も分らない弱々しい外国人を拾って来たりした...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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