...北光の弧光は空気中における放電によるものであるが...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...閃弧ペアレット氏(し)はストロムボリにて火(ひ)の玉(たま)を見(み)たと稱(しよう)してゐる...
今村明恒 「火山の話」
...武蔵野(むさしの)の一郭を蓋う空がゆるやかな弧を描いて...
鷹野つぎ 「窓」
...ただ吾々は人生観などという言葉は括弧に入れずに使う気にならないだけだ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...眉がきれいに細長く弧をなしているのと...
豊島与志雄 「霧の中」
...ゆるやかな中高の弧を描いて...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...宙に短かい弧線を描く努力と時間とは容易のものでなかった...
夏目漱石 「思い出す事など」
...人間活力の発展の経路たる開化というものの動くラインもまた波動を描いて弧線を幾個(いくつ)も幾個も繋(つな)ぎ合せて進んで行くと云わなければなりません...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...その下に括弧(かっこ)して後日の訳者を待つなどと附記していた...
新渡戸稲造 「デモクラシーの要素」
...左の耳の後から咽喉仏(のどぼとけ)の方へ偃月形(みかづきがた)に弧を描いて刎(は)ねあげられている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...なだらかに弧を描き...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...市役所の小役人が戸籍謄本の括弧一つの脱落に目鯨立て...
正岡容 「山の手歳事記」
...ちょっと向うを見たら何か黒いものが波(なみ)から抜(ぬ)け出て小さな弧(こ)を描(えが)いてまた波へはいったのでどうしたのかと思ってみていたらまたすぐ近くにも出た...
宮沢賢治 「或る農学生の日誌」
...老いた若者は亢奮してデスク・ラムプの狭い光の弧の下で肩を揺り動した...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...そして円周や弧線の上に続いてゐる絶えまもないそれらの瞬間の風に揺いでゐる帷のやうな中心にやがてあなたの落ちついた耳は颯々と迸りただ一すぢに疾走するその健気な意志のありかを聞きとらないでせうか? そしてまたそれの努力の頂点に華やかな円天井の頂きに代るがはる立ち現れては死んでゆく水の作つた小さなオレンヂのころころと閃めいて触れあふ微かな響をも間もなくあなたの心は捕へたいと願ふでせう...
三好達治 「測量船拾遺」
...)」括弧内は細註の文である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この消長はまた一年の中にも見えて三四月の弧線は尤も低く十一...
森鴎外 「夢」
...新張炭坑構内に何千何百となく並んでいた電灯と弧光灯が...
夢野久作 「女坑主」
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