...英(すぐ)れたる風(のり)を敷きて國を弘めたまひき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...世間にその智識を弘めたいと思ひ...
丘浅次郎 「落第と退校」
...享保年中長崎より上京して初て大碗十二の食卓(しつほく)を料理して弘めける...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...店のペン先を売り弘めようとするには...
薄田泣菫 「名文句」
...服部さんの後一手に引受けて百版まで売り弘めた野村さんの手を「みみずのたはこと」が今更離れると云うは...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...大正三年十二月から大正九年九月までの間に於て「黒い眼と茶色の目」の二十六版を売り弘めた野村さんの熱心に対しあらためて感謝を表します...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...前の立言を推し弘める爲めであれば少しも差支ない...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...これも儀禮單疏を刻して世に弘めたので...
内藤湖南 「藏書家の話」
...天主教を弘めましたが...
内藤湖南 「日本國民の文化的素質」
...橘屋(たちばなや)という呉服屋の番頭は長年母の実家の御出入であった関係から母の嫁入(よめいり)した先の家まで商いを弘めたのである...
永井荷風 「寐顔」
...こちとらはこちとらで自分の宗旨を弘める分のことよ」「なるほど」「まあ...
中里介山 「大菩薩峠」
...これまで京都堺町にて売弘め候牡丹餅(ぼたもち)も少し流行に後(おく)れ強慾に過ぎ候...
中里介山 「大菩薩峠」
...二百年後マホメット世に出て回教を弘め大成功する由を予言したとは...
南方熊楠 「十二支考」
...」これは基督教を日本に弘めようと云ふ意ではない...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...み教を弘めつゝ旅寐し...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...それでなければ蔽(かく)れた「名品」を一般に弘めると云う主旨は徹底しない...
山本周五郎 「青べか日記」
...一五五一年中にはこれらの諸大学にイエス・キリストの教を弘めるつもりである...
和辻哲郎 「鎖国」
...日本はキリスト教を弘めるに最も適した地である...
和辻哲郎 「鎖国」
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