...これが諸方(しよはう)へ引札(ひきふだ)となり...
饗庭篁村 「隅田の春」
...引札が作料一枚一朱...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...即ち村役場ハ本月七日付を以て谷中村堤防復旧工事ハ絶対に之を為さずとの引札を村内に配付し...
田中正造 「非常歎願書」
...引札(俳諧乞食用としての)出来...
種田山頭火 「道中記」
...引札を撒(ま)くことは止めてもらおう...
徳田秋声 「あらくれ」
...学生の手から校庭へ撒棄てられる引札を煩(うるさ)がって...
徳田秋声 「あらくれ」
...好きな書画骨董(こっとう)の売立ての引札を見ようとも...
中里介山 「大菩薩峠」
...覗(のぞ)いて見ると素敵(すてき)もなく大きい辻ビラ――昨日の引札と同じことの日本武芸の総本家...
中里介山 「大菩薩峠」
...引札を配らせるだけではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...どんな小さい引札の様なものでも...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...引越は容易にできますと云う移転会社の引札(ひきふだ)であった...
夏目漱石 「門」
...「尊家は仙方延寿丹(せんぽうえんじゅたん)、または江戸の水とやら申す化粧水を売り出し、引札を書き、はなはだしきは御著作の中にその効能を広告なさるということですが、真実(ほんとう)ですか...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...まるで売り出しの引札(ちらし)のように他人(ひと)に配って歩いてますぜ!遊楽館(カジノ)の『鳩打ち場』の横んとこでサ!」...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...「六月十四日午前九時より開場するとて横浜羽衣座が各所に撒いたる引札には怖ろしい事が書いて...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...思ふにこの頃光琳ら四家の展覧会とかありといへばその辺の引札の類ならんか...
正岡子規 「墨汁一滴」
...古本屋の引札や温泉宿の広告や...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...魯文時代の引札類新世相を語る風俗資料滑稽洒脱の引札は平賀源内に始まり...
山本笑月 「明治世相百話」
...就中魯文の引札は数知れず...
山本笑月 「明治世相百話」
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