...其間の急勾配を登ることになるのであるから今迄に引替えて苦しくなって来た...
高浜虚子 「富士登山」
...それに引替えジナイーダは...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...それに引替え私は寄宿舎の中にくすぶっていて...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...一椀の飯を尽されると共に一人の小姓は直に下って代りの汁椀を持って出てそれと引替える...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その仲人(ちゅうにん)は山崎譲」「ナニ」「この槍と望月の若主人とを引替えてもらいたい」「黙らっしゃい」「黙れとは?」「言わせておけば方図(ほうず)もない...
中里介山 「大菩薩峠」
...槍と引替えに」「よし...
中里介山 「大菩薩峠」
...主膳の悪いのに引替えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...今直ぐに銭に引替え得る技術的学問である...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...普賢像を引替える折を狙(ねら)いました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...偽の本国ドルと引替えに...
久生十蘭 「あなたも私も」
...警戒却て無益なり前の鵜(う)ノ島(しま)の話に引替えて...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...のたうち廻ッて腸(はらわた)を噛断(かみちぎ)る……初の快さに引替えて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...出た時の勢(いきおい)に引替えて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...文三は奥坐舗を出ようとする、お勢はその頃になッて漸々(ようよう)起きて来て、入ろうとする、――縁側でぴッたり出会ッた……はッと狼狽(うろた)えた文三は、予(かね)て期(ご)した事ながら、それに引替えて、お勢の澄ましようは、じろりと文三を尻眼(しりめ)に懸けたまま、奥坐舗へツイとも云わず入ッてしまッた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...大領主の恩恵に頼ることなく彼らの食料と引替えに何物かを与えることが出来るというようになっていなかったならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...同時に、支那は、食料品は莫大にあり領域は尨大なので、輸出と引替えに、生活資料が眼につくほど増すほどの分量を輸入することが出来ないということも、これと等しく明かである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...または農業生産物と引替えに何か価値あるものを得たいという目的があるので...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...全くつかれとは引替えにならないから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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