...昨日(きのう)の栄華に引替えて娘は明暮不幸を喞(かこ)ち...
泉鏡花 「活人形」
...それに引替えて父の方は...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...其間の急勾配を登ることになるのであるから今迄に引替えて苦しくなって来た...
高浜虚子 「富士登山」
...「金瓶梅(きんぺいばい)」を書き引替えで稿料を持ってきてくれた雑誌社の金を全部渡す...
田中英光 「野狐」
...それに引替えジナイーダは...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...それに引替え私は寄宿舎の中にくすぶっていて...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...一椀の飯を尽されると共に一人の小姓は直に下って代りの汁椀を持って出てそれと引替える...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...種彦は忽(たちま)ち今までの恐怖と煩悶(はんもん)に引替えていかなる危険を冒(おか)しても...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...その仲人(ちゅうにん)は山崎譲」「ナニ」「この槍と望月の若主人とを引替えてもらいたい」「黙らっしゃい」「黙れとは?」「言わせておけば方図(ほうず)もない...
中里介山 「大菩薩峠」
...槍と引替えに」「よし...
中里介山 「大菩薩峠」
...主膳の悪いのに引替えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...かりにも豊太閤の面影と引替えになったということになってみると...
中里介山 「大菩薩峠」
...それでは引替えにお代を上げますよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...警戒却て無益なり前の鵜(う)ノ島(しま)の話に引替えて...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...お勢の落着たに引替え...
二葉亭四迷 「浮雲」
...文三は奥坐舗を出ようとする、お勢はその頃になッて漸々(ようよう)起きて来て、入ろうとする、――縁側でぴッたり出会ッた……はッと狼狽(うろた)えた文三は、予(かね)て期(ご)した事ながら、それに引替えて、お勢の澄ましようは、じろりと文三を尻眼(しりめ)に懸けたまま、奥坐舗へツイとも云わず入ッてしまッた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...大領主の恩恵に頼ることなく彼らの食料と引替えに何物かを与えることが出来るというようになっていなかったならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そしてそれと引替えに得られる見返り輸入品の量を減少するに過ぎないのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
ランダム例文:
頭の先から足の先まで 虫の知らせ イロハのイ
便利!手書き漢字入力検索