...引出したのは、細長い小さな紙で、字のかいたもの、はて、怪しからんが、心配には及ばぬ――新聞の切抜であった...
泉鏡花 「婦系図」
...ぴったり引出しをしめ...
太宰治 「パンドラの匣」
...註文を引出しに行ったのは...
徳田秋声 「あらくれ」
...懐中へむんずと手を入れて引出した巾着(きんちゃく)――それを御丁寧に用意の粗紙につつんで...
中里介山 「大菩薩峠」
...いろ/\鎌をかけて引出したところでは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人の話を引出したり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...引出してみましょう」「よし」八五郎は手を掛けて引いてみましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...引出して見ませう」「よし」八五郎は手を掛けて引いて見ましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...客の話の緒口(いとぐち)を引出します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...机の引出しや硯箱の中へ千代紙を敷いて...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...すぐ机の引出しをあけた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...あそこの引出しの中に父の手記がありますが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...傍聴席上の一老僧はソーッとハンケチをポケットから引出して目に押当てた...
穂積陳重 「法窓夜話」
...意欲的能力の共存する精神の發現と見なければならぬといふ結論を引出してゐる...
三木清 「認識論」
...引出して見ると一箇の黒い油紙包である...
村山槐多 「悪魔の舌」
...右預金の殆(ほとん)ど全額を引出し...
夢野久作 「少女地獄」
...書棚の引出しに確かにある筈(はず)の良人(をつと)と一緒に去年の夏頃とつた写真が見たいものだと云ふ気になつたりして居た...
與謝野晶子 「帰つてから」
...いまもいまとて雨戸を引出しかけながら案じぬいていたところだった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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