...この人たちにしても老市長の話を私から聞かされたこともなかったからそこに何の引っかかりも因縁もないのであったが...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...イヤイヤ若者の常なれば何処にか引っかかりたらんなど噂取りどりに致し候...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...然し吾々はそのワナに引っかかりつつ今強引にそのワナを振り切って進みつつある...
中里介山 「生前身後の事」
...足をとどめようとするなんらの引っかかりもなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...何か引っかかりが出来れば...
夏目漱石 「坑夫」
...「盗まれた御朱印が偽物」と平次の智恵で彦太郎が披露した詭計(きけい)に引っかかり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...愛宕山にそんなのがあるかえ」「おやじの口の中にあるのは入歯ですよ」「それが一万二千となんか引っかかりがあるというのか」「それがね」八五郎もそれ以上には知慧がまわりません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...昭和五年の官有林盗伐事件に引っかかり...
久生十蘭 「魔都」
...蝶が網に引っかかりはしないので...
火野葦平 「花と龍」
...「馬鹿馬鹿しいじゃないですか」「なあに、引っかかりです...
牧逸馬 「夜汽車」
...柄相応だ!』」「この小説へ出て来る人物のあらかたは何でもない引っかかりで...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...この三条のどれかに引っかかりますから...
三好十郎 「恐怖の季節」
...関東軍の大どこと引っかかりをつけてくれるような軍人をつかまえようというんで目下血まなことになっているんだから...
三好十郎 「樹氷」
...言葉の引っかかりのできる時々に...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...容易ならぬ荒療治に引っかかりそうな予感と...
夢野久作 「白菊」
...しかし三郎さんの章魚は長い足が欅(けやき)の枝に引っかかりました...
夢野久作 「章魚の足」
...やがて若林博士は例によって持病の咳に引っかかりまして...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...引っかかりの仕事をすべて他の者に受けつがせて...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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