...肉の引しまつた、しかし、肉が柔かに骨をかくしてゐる蝋色の顏には、針のやうな鬚が茂生してゐた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...十六七の、瓜実顔(うりざねがお)の色の白いのが、おさげとかいう、うしろへさげ髪にした濃い艶(つや)のある房(ふっさ)りした、その黒髪の鬢(びん)が、わざとならずふっくりして、優しい眉の、目の涼しい、引しめた唇の、やや寂しいのが品がよく、鼻筋が忘れたように隆(たか)い...
泉鏡花 「瓜の涙」
...同君が出版延引した言訳を...
伊波普猷 「「古琉球」改版に際して」
...實に井月の文字は知識的の鋭さによつて引しまり...
今井邦子 「伊那紀行」
...別に炭水車(テンダー)を牽引しておらず...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...大浦(おほうら)の隠居さんが取引した議員政治家の値段と...
薄田泣菫 「茶話」
...きょうまで延引してしまいました...
太宰治 「風の便り」
...心理的にこれらの口調が互いに相吸引していることは争われない...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...儂を最初村に手引した石山君は...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...今や日露戦争は啻に列国政府の注意を牽引したるのみならず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...誰と取引しようと...
豊島与志雄 「操守」
...外の巡礼仲間と一しよに拘引した...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...お糸さんが誰かを手引して入れると別ですね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御用空地で逢引して居る隙を狙つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今夜宿直で事務所に残っている野田幸吉という男をさっそく拘引して...
平林初之輔 「五階の窓」
...別に二人の青衣あって節を執って前引し...
南方熊楠 「十二支考」
...保は即座に承引して...
森鴎外 「渋江抽斎」
...これを延引しておいては...
吉川英治 「三国志」
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