...興ざめ顔に引き返して来た...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...そこから元来た路を引き返した房一は...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...私はとく子の下宿へ引き返した...
外村繁 「澪標」
...女はさつきのセルギウスの顔よりも蒼い顔をして、引き返して来て、セルギウスに物を言はうとした...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...また宅(うち)の方へ引き返したのである...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...分り悪(にく)くなりますからまたあとへ引き返しましょう...
夏目漱石 「こころ」
...彼はとりあえず青年会館の手前から引き返して...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...ホテルへ引き返し...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...横浜と東京で二三日行動を共にして一端村に引き返してゐた滝本は百合子を誘つて...
牧野信一 「南風譜」
...僕が引き止めてゐるうちに行くのが厭になつて折角旅支度で出かけて来たのに引き返したのだ...
牧野信一 「文壇諸家一月五日の日記」
...世にもつまらなく引き返したが...
正岡容 「わが寄席青春録」
...先に行きし光は少し引き返して...
正岡子規 「花枕」
...またこつちの方に引き返したりして...
水野仙子 「輝ける朝」
...又懼(おそ)れて大阪へ引き返ししなに...
森鴎外 「大塩平八郎」
...急いで門の前に引き返して見ますと...
夢野久作 「白髪小僧」
...もう一ぺん引き返して来るんですよ...
横光利一 「夜の靴」
...矢代は今日は自分ひとり引き返して来る唯一の人間だったから...
横光利一 「旅愁」
...引き返して、谷へ避けると、鬨(とき)の声とともに、谷の底から陸遜の旗が湧いてきた...
吉川英治 「三国志」
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