...」僕は僕自身を引き立てるためにも常談(じょうだん)を言わずにはいられなかった...
芥川龍之介 「冬」
...再び自分といふものを引き立てることが出來た...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...私は氣を引き立てるやうにさう言つたが...
鈴木三重吉 「金魚」
...柳麗玉 (気を引き立てるように噴飯(ふきだ)す)ぷっ...
林不忘 「安重根」
...軍治を引き立てるやうにして足早に歩き出したが...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...ちょうどそこへ山本氏の著書が現われて自分の手をとって引き立てるのであった...
寺田寅彦 「自画像」
...生徒の生涯(しょうがい)を貫ぬいてその魂を導き引き立てるような貴いありがたい影響はどこにもなくなるだろう...
寺田寅彦 「蓄音機」
...」春次が引き立てるので...
徳田秋声 「縮図」
...もうどうなってもわたしは知らない」お銀様はお君の手を取って引き立てるようにし...
中里介山 「大菩薩峠」
...サア帰れ」娘を引き立てるように...
野村胡堂 「悪人の娘」
...女は又気を引き立てるようにして...
堀辰雄 「姨捨」
...そうして私は気を引き立てるようにしてあの方と世間並みの挨拶などを交(か)わしているうちに...
堀辰雄 「楡の家」
...出来るだけ気を引き立てる様に気を引き立てる様にとはしながら別に立ち入った気持まで聞く様な事は仕ずに居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...は!(沈みこんで行きそうな自分の気を引き立てるように...
三好十郎 「樹氷」
...やっと気を引き立てるようにしてお居間へ行った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...また一方を引き立てるためには一方のことを極端に悪いことずくめに書く...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大病人に荒い詞(ことば)を使って気を引き立てるなんというのは...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...矢代は引き立てるようにして水際の方を覗きつつ歩いたが...
横光利一 「旅愁」
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