...早速ここへ引き立てて来い...
芥川龍之介 「杜子春」
...無理にも新蔵の浮かない気分を引き立てようとし始めました...
芥川龍之介 「妖婆」
...私は氣を引き立てるやうにさう言つたが...
鈴木三重吉 「金魚」
...許宣が捕卒に引き立てられて入ってきたのを見てびっくりした...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...若々しい照りを持った頬の色つやなどがそのためにひとしお引き立てられて...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...けだし彼女は検校の生前すでに実力を認められいつにても独立して差支(さしつかえ)ないよう許可を得ていたことと思われる検校は己(おの)れの名の一字を取って彼女に春琴という名を与え晴れの演奏の時しばしば彼女と合奏したり高い所を唄(うた)わせたりして常に引き立ててやっていたされば検校亡(な)き後に門戸(もんこ)を構えるに至ったのは当然であるかも知れぬ...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...彼らは取り巻き者どもを引き立ててゆく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その襟髪(えりがみ)を取って引き立てたのは幸内であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...引き立てて来たのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...かまわず引き立てて行ってくれ給え...
中里介山 「大菩薩峠」
...二三日の間は此の鴉の騒ぎが私の心を引き立てた位であつた...
長塚節 「隣室の客」
...勿論彼女は其場に引き立てられた...
長與善郎 「青銅の基督」
...引き立てて行ってしまった...
火野葦平 「花と龍」
...ぐいぐい引き立てて来たが...
水野葉舟 「北国の人」
...この人をより引き立てて見せることだと源氏は思っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...また一方を引き立てるためには一方のことを極端に悪いことずくめに書く...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...部屋の中での柔らかな姿が顔を引き立ててきれいに見えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「ぐずぐずぬかすな!」秋三が安次の首筋を持って引き立てると...
横光利一 「南北」
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