...五軒目の家を引き揚げる頃には...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...北海道から東京へ引き揚げる直前...
高見順 「いやな感じ」
...「今度は味方が門内に引き揚げる合図の貝(かい)の音(ね)です」とか...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...そろそろ引き揚げる時刻だね」二人は町へ帰った...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...もう引き揚げるのに足を出すといけないから...
徳田秋声 「縮図」
...卅五六位な年増の女と十五六の女の子とは其男と一所であると見えてやがて二人の手を執つて引き揚げる...
長塚節 「旅の日記」
...気早(きばや)な連中はもう引き揚げると見える...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...それから満潮の勢いと喞筒の力で引き揚げるのだそうだ...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...それ以前に引き揚げる必要はなからうか? それをはつきり見極めて置きたかつた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...形勢がわるくなつて來たので引き揚げるのだといつてゐた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...ロンドンまで引き揚げるか...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...顔を見合わせて引き揚げる外はなかったのです...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...こういう事もあるのだという結論を出してその聖地から引き揚げる外はないのである...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...帰りには疲れて海岸から漁師に負さって引き揚げる...
山本笑月 「明治世相百話」
...時々引き揚げる網の姿も面白く...
山本笑月 「明治世相百話」
...やがて呉使が引き揚げると...
吉川英治 「三国志」
...「おつかれでござりましょう」私邸に引き揚げると...
吉川英治 「新書太閤記」
...その上で引き揚げることにしようよ」と母が言った...
魯迅 佐藤春夫訳 「故郷」
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