...そしてエゾから引き揚げるに当って...
高見順 「いやな感じ」
...滑車(せび)で引き揚げると...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...所要の仕事も済ませて多大の困難を冒して首府ロアンダに引き揚げると...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...自分の子供の外に妹の子供三人を連れて引き揚げることになったのだと云う...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そろそろ引き揚げる時刻だね」二人は町へ帰った...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...もう引き揚げるのに足を出すといけないから...
徳田秋声 「縮図」
...最も成功した内在的批評も要するに自分の頭髪を掴むことによって自分を沼から引き揚げることは出来ないという宿命を有つ...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...おびただしい材木をどうして引き揚げるのかと心配して見ていると轆轤(ろくろ)を使って大木をひき上げ...
中里介山 「法然行伝」
...卅五六位な年増の女と十五六の女の子とは其男と一所であると見えてやがて二人の手を執つて引き揚げる...
長塚節 「旅の日記」
...どれも文字通りに日本の物理学界を世界的の水準まで引き揚げるのに重要な役割をしていたことは今さら述べるまでもない...
中谷宇吉郎 「文化史上の寺田寅彦先生」
...気早(きばや)な連中はもう引き揚げると見える...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...それ以前に引き揚げる必要はなからうか? それをはつきり見極めて置きたかつた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...私たちは豫定より少し早めにパリまで引き揚げることにしようかと話し合つた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...杵太郎さん」「ハイ」八五郎が離屋の方へ引き揚げると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうにか穴から引き揚げることができた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...時々引き揚げる網の姿も面白く...
山本笑月 「明治世相百話」
...やがて呉使が引き揚げると...
吉川英治 「三国志」
...戦算(せんさん)引き揚げるにも...
吉川英治 「新書太閤記」
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