...三人ともあつと息を引いての...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...二節を引いて記述する間緩(まだる)こい真似(まね)をするよりは手取早(てっとりばや)く渠らの生活の十分現れてる松岡緑芽(まつおかりょくが)の挿画を示すが早手廻(はやてまわ)しである...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...暗号を引いていた...
梅崎春生 「桜島」
...その男が女の手を引いて...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...バス・ルウムで水を引いていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...自分などは冬中はいつでも半分風邪を引いている...
寺田寅彦 「変った話」
...子供の手を引いて盛り場の方へ夜店を見にいくこともあれば...
徳田秋声 「仮装人物」
...国家なるものから出来るだけ社会的倫理的な意義を差し引いて...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...それから大師が此の序文を引いて居るのには...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...薄紫(うすむらさき)に飛模様の裾(すそ)を長々と引いているので...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...徐(しず)かに縄を引いてみると手ごたえがあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...暗い方へと引いて行きます...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのうしろには坊さんや神主が糸を引いているのもございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...薄墨華魁をしよつ引いて行き...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...雨に濡れながら野菜売りが車を引いて通る...
林芙美子 「新版 放浪記」
...Hermit といふ名詞をワザと英文の字引で引いて...
牧野信一 「鏡地獄」
...(そんなら二人がゝりで引いて行かう...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...引いて、後世紀に至りては、金の儲け損ひ、或ひは失恋、または期待するものゝ待ち呆け、落第、失職等々と、凡てアテの外れたる場合の形容辞として日常に使用されたり...
牧野信一 「タンタレスの春」
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