...六十にも七十にもなつて枯木寒巖の如き老人にならなければ味ひ得ぬやうに考へるのは今日の老人達の通弊ではありませんか...
會津八一 「趣味の修養」
...大陸戦争のために疲弊の極度に達せる国勢を挽回したのである...
大隈重信 「選挙人に与う」
...之に依りて生ずる弊害は実に少からずして犯罪的行為も亦公行されつゝあり...
田中正造 「非常歎願書」
...資本主義の如きものの弊害は云うまでもなく良くないものであり...
戸坂潤 「読書法」
...大阪人士のみの悪弊では無い...
直木三十五 「大阪を歩く」
...ことにこの弊(へい)に陥(おちい)りやすく...
夏目漱石 「思い出す事など」
...すでに個々介立の弊が相互の知識の欠乏と同情の稀薄(きはく)から起ったとすれば...
夏目漱石 「道楽と職業」
...青年子弟の何らの定見もなくしていたずらに黄白万能主義(こうはくばんのうしゅぎ)を信奉するの弊(へい)とを戒(いまし)めた...
夏目漱石 「野分」
...要(い)らぬ僻(ひが)みを起して見たりする弊がよくあるので...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...前に申す通り吾々(われわれ)の生命は――吾々と云うと自他を樹立する語弊はあるがしばらく便宜のために使用します――吾々の生命は意識の連続であります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...客が任意に置いて行くチップが有る所以で傭主が給料を出さぬということが殆ど理窟にならぬ悪弊で...
細井和喜蔵 「女給」
...けれどもなお今日でもその余弊から脱し切れずに文学者などは往々橄欖の語を使い...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...ところが近来は俳句仲間にもその弊風(へいふう)が盛んになつて送別ぢやの留別(りゅうべつ)ぢやの子が出来たの寿賀(じゅが)をするのと...
正岡子規 「病牀六尺」
...趣向の小説的なる者を捕へてこれを歌に詠みこなす事は最も難きわざなるにただ歴史を叙する如き筆法に叙し去りて中心もなく統一もなき無趣味の三十一文字となし自(みずか)ら得たりとする事初心の弊(へい)なり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...可笑(おか)しいアネクドオト交りに舞踏の弊害を列(なら)べ立てて攻撃をした...
森鴎外 「百物語」
...その第一日(じつ)の午前十時から「爆弾漁業の弊害」という題下に...
夢野久作 「爆弾太平記」
...院政という歴代にわたる厄介な二政府式の弊(へい)も廃して...
吉川英治 「私本太平記」
...農民の疲弊(ひへい)は甦(よみが)えってきた...
吉川英治 「新書太閤記」
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