...軍務二途に出づる弊害を除去するため陸軍大臣が総ての軍事を統一する事となっていた...
石原莞爾 「戦争史大観」
...老病死の解決を叫んで王者の尊を弊履(へいり)のごとくに捨てられた大聖釈尊(しゃくそん)は...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...民族的国家の勃興と今回の大乱世界の人類がかく戦争の弊害を自覚し...
大隈重信 「文明史上の一新紀元」
...ある差別をもこれを無視するの弊におちいりやすい...
丘浅次郎 「境界なき差別」
...それであの親切な情誼(じょうぎ)の厚い田舎の人たちは切っても切れぬ祖先の魂と影とを弊履のごとく捨ててしまった...
寺田寅彦 「田園雑感」
...匿名などと云うから名を匿して何かをたくらんでいるような気がして語弊があるので(尤も「匿名」というのは匿した名前...
戸坂潤 「思想としての文学」
...或は国務を以て党派の私に殉ずるの弊を致すと為し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...如何に注意深き神経質を表するかを見よ其一言一句を苟もせずして勉て多弁の弊を避くるの...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...疲弊した一身から起こってくる人知れぬ恐怖などは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...どういふ弊害があるといふことを論じて居ります...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...古今集は尻に力があるといふ程には行かないが尻の輕いといふ弊は先づないが...
長塚節 「竹の里人〔三〕」
...とかく自分の不見識を認めて見識と誇りたがる弊(へい)があった...
夏目漱石 「道草」
...若し夫れ試驗法の採用によりて起こる人材壅塞の弊と俊材拔擢の名の下に行はるゝ嬖幸寵進の害とを比較せば...
原勝郎 「貢院の春」
...むしろ意外な苦情を受けた専門家たちは「労銀が多すぎる為に起る弊害について大いに考えさせられた...
宮本百合子 「新しい婦人の職場と任務」
...祝福の代りに大衆の疲弊と流血があるだけだ...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...しかもその弊害はみな現代のものなのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...曲げられない旧弊(きゅうへい)の家憲や...
吉川英治 「山浦清麿」
...実に大きい弊害であったといわなくてはならない...
和辻哲郎 「鎖国」
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