...かの徒(いたず)らに暗中に摸索し神学的虚構物につきて好事的詭弁を弄するが如きは...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...經驗を半熟の姿に玩弄するオツチヨコチヨイが多いことをも知つてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...吾人を以て殊更に詭弁を弄するものとなす勿れ...
石川啄木 「閑天地」
...造化の奇を弄する亦甚しい哉...
大町桂月 「十和田湖」
...甲板のあちこちと私の後を追うて嘲弄するように見ている舵手の眼と...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...小才を弄するのである...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...技巧を弄することもなく...
豊島与志雄 「操守」
...自由自在に翻弄するに相違ないのです...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...我々を愚弄するにも程のあったもの...
中里介山 「大菩薩峠」
...詭弁を弄するのみ……」――私は私の書いたことに或批評家がそんな冷い言葉を掛けさうな気がした...
中原中也 「その頃の生活」
...いささか奇矯の言を弄すると思われるかもしれないが...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...無論ヘーゲル程神秘の雲(くも)のうちに隠れて弁証の稲妻を双手に弄する人ではなかつた...
夏目漱石 「点頭録」
...換言すればかゝる矛盾を來す所以は吾妻鏡の編者が強て義時を回護せんと欲するの念よりしてかゝる曲筆を弄するに至りしに外ならざるべし...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...人間が人生に対する態度……というと何だか言葉を弄するような嫌いがあるが...
二葉亭四迷 「私は懐疑派だ」
...詭弁を弄すると人は云はう...
北條民雄 「孤独のことなど」
...まるで嘲弄するかのように繰り返した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...彼等名優がどうしてこのような不可思議な術を弄する事が出来るかという疑問は...
夢野久作 「鼻の表現」
...藪八と申す者であるなどと……まるで人を愚弄するような言を吐いて立ち去りました...
吉川英治 「大岡越前」
便利!手書き漢字入力検索