...僕がこんな饒舌を弄する気になつたのもその為だ...
芥川龍之介 「芸術その他」
...吾人を以て殊更に詭弁を弄するものとなす勿れ...
石川啄木 「閑天地」
...好で滑稽を弄するなど...
伊藤左千夫 「竹の里人 一」
...自分の機關を利用して恐喝的手段を弄することが甚しく...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...いわんや自ら不誠実にして他人迷惑な囮商略を弄するものとなってはならない...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...たまたま机上清閑毛穎子(もうえいし)を弄するに堪えたり...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...それでもいつものあの愚弄するやうな色は争はれなかつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...いろんなてくだを弄する癖があった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...其の反覆表裏の心術は巧に権変を弄するに足り...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...折助などが嘲弄するには...
中里介山 「大菩薩峠」
...詭弁を弄するのみ……」――私は私の書いたことに或批評家がそんな冷い言葉を掛けさうな気がした...
中原中也 「その頃の生活」
...主人が羅甸語(ラテンご)を弄する類(たぐい)と同じ綱目(こうもく)に入るべき事項となる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...機智のために機智を弄する弄筆者流の惡皮肉で...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...[54]手袋をして古びた言葉を弄する人間が殺人を犯す...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...松王 多言を弄するは...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...(六)語句の上に巧を弄する句趣味の上において写実的自然を好まず...
正岡子規 「俳句の初歩」
...何の政策を弄するにも及ばなかったと信ずる...
森鴎外 「夏目漱石論」
...人の玩弄する所となるにすぎず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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