...天魔の愚弄する所となり...
芥川龍之介 「るしへる」
...知覺の世界は現實を離れたる白日の夢よと嘲弄する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...船頭の鈴を弄する声す...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...自分の機關を利用して恐喝的手段を弄することが甚しく...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...思うままに飜弄するほど賢くて抜目のない奴だ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...造化の奇を弄する亦甚しい哉...
大町桂月 「十和田湖」
...任意の主観的な作為を弄することによって...
戸坂潤 「科学論」
...其の反覆表裏の心術は巧に権変を弄するに足り...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...折助などが嘲弄するには...
中里介山 「大菩薩峠」
...残忍そのものを翻弄する痛快心に駆られて...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼を嘲弄する我々を...
中島敦 「狼疾記」
...詭弁を弄するのみ……」――私は私の書いたことに或批評家がそんな冷い言葉を掛けさうな気がした...
中原中也 「その頃の生活」
...小細工を弄する時ではない...
葉山嘉樹 「遺言文学」
...嘱されて旧東京夏宵の追懐など閑文字を弄する境涯になつてゐられようとは...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...(六)語句の上に巧を弄する句趣味の上において写実的自然を好まず...
正岡子規 「俳句の初歩」
...日本を嘲弄する気にはなれんのだ! (殆んど号泣するに近い)そんな事をする位なら...
三好十郎 「好日」
...待てば待つだけ奴等は小策を弄するだけの話...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...丸(ぐわん)を弄する」と云ふのは...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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